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"すごうで 2024" レポート

本レポートは、ITに関する突出した技術力やアイデアを持つ若者の才能の芽を発掘し、支援する「すごうで」において、1年間のプログラムを終えた支援対象者のレポートです。

なお、2024年度の支援者による提案詳細や、ラックの支援内容等を知りたい方は、「"すごうで 2024"の活動」をご覧ください。

"すごうで 2024" 支援対象者

阿曽祥大(東京都、採択当時高校2年生)、清水紘輔(山形県、採択当時高校3年生)

テーマ発表の様子

私たちは採択期間中、「過去の自分と対話する究極のカウンセリングの実現」をテーマにプロジェクトを進めてきました。プロジェクト開始直後にニコニコ超会議への出展という貴重な機会にも恵まれ、一般来場者の生の反応を得られたことで、技術的にも発想的にも大きな刺激を受けました。こうした挑戦の積み重ねを通じて、私たち自身も大きく成長することができたと実感しています。

前後半のテーマと、技術的な挑戦

プロジェクトは前半と後半で大きくテーマが異なり、それぞれで集中的な技術検証と実装を行いました。

プロジェクト前半では、声のデジタルツインを生成するという目標に対し、オープンソースの音声複製モデルやテキスト・トゥ・オーディオモデルの活用を検討し、プロトタイプを作成しました。ニコニコ超会議で展示したこのプロトタイプでは、高性能な計算機環境に依存せず、ローカル環境でスムーズに動作する軽量な実装を追求しました。これは、技術的な挑戦であると同時に、限られたリソースの中で最大の成果を出すというスタートアップ的な思考の鍛錬でもあり、予算の効率的な活用にも直結する重要な取り組みでした。

後半では、デジタル技術が持つ「同期性」による自他の一体化を課題として捉え、デジタルツインによって生まれる虚構のリアルが、私たちの認識や記憶や自己像にどう影響を及ぼすのかを問う、問題提起型の展示を検討しました。そこで、清水の得意分野であるVR(仮想現実)技術に注目し、「死後の世界を体験させるための臨死体験VR」を開発しました。開発にあたっては、与えられた予算の中でユーザー体験の「核」となる要素は何かを徹底的に考え抜きました。予算を最も効果的に投下すべき箇所を見極め、没入感と感動を最大化するコンテンツに仕上げました。

発表の様子

プロジェクトに取り組んでみて

振り返ると、本プロジェクトにおける予算や役割上の制約は決してネガティブなものではなく、創造性を最大限に引き出す「適度な制約」であったと実感しています。限られた条件の中でこそ、課題解決に向けた創意工夫が生まれ、自身の持つ技術や知識を総動員して臨むことができました。この経験を通じて私たちが得られた達成感は、今後の活動においても大きな糧となるものだと実感しています。

清水
これまで私は、主導的な立場でプロジェクトを進めることが多かったのですが、今回は「サブ」としてチームに参加することで、異なる視点を持ち目標達成に貢献できるかを深く考える貴重な経験となりました。自らが主導するのではなく、パートナーの「やりたいこと」という明確な指針の中で、自身の技術力と創造性をどのように発揮するかが大きなテーマでした。技術力だけでなく、観察力や柔軟性、そしてバランス感覚が問われたと感じています。

また、限られた予算と役割の中で、最大限のパフォーマンスを発揮するという課題は私にとって新たな挑戦であり、自身の能力を客観的に見つめ直す良い機会となりました。この機会をお借りして、温かく見守っていただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。プロジェクトを通じて常に支え合い、共に走り抜けてくれた阿曽さんにも、改めて深い感謝を伝えたいと思います。
阿曽
このプロジェクトは中盤に大きな転機を迎え、当初の「自己とのカウンセリング」という構想から大きく変化し、「自分を見つめ直す」という点に着目した、メディアアート寄りの臨死体験プロジェクトへと方向転換しました。プロジェクト開始直後には、ありがたいことにニコニコ超会議での展示の機会にも恵まれ、想像を超えるフィードバックや出会いがありました。一方で、締め切りギリギリの制作進行や、デバッグを本番中に行うという冷や汗ものの失態もあり、現場は常に綱渡り状態でした。スケジュール管理力が問われる場面に何度も直面し、そのたびに自分自身をアップデートし続ける1年でした。

とはいえ、最終成果物には強い手応えがあります。表現したいものを、悔いなく、全力で形にできたという実感があり、それだけでもこのプロジェクトに取り組めて本当に良かったです。実装の大半を引き受け支え続けてくれた清水さん、挑戦的な方針転換を受け止め、応援してくださった関係者の皆様のおかげで成立したプロジェクトだと思っています。1年間、本当にありがとうございました。

最後に、たびたびにはなりますが、このような素晴らしい成長の機会を与えてくださった関係者の皆様に、二人から心より感謝申し上げます。

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