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LAC WATCH
2020年05月20日 | ラックピープル

全社一斉テレワークで何が起きたか?見えてきた課題と事業を止めないためのヒント

こんにちは。ラックCTOの倉持浩明です。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、当社ではテレワーク(在宅勤務)への移行を推進してきました。なお、業務上やむを得ず出社が必要な場合には、感染予防策を講じた上で出社を認める形をとっています。

当社では以前から、社内システムの刷新をするなどテレワークへの移行を推進してきましたが、その準備を進めていたからこそ、スピード感のある決断ができたと思います。業務上やむを得ず出社が必要な社員も一部いますが、4月以降、現在に至るまで非常に多くの社員が在宅勤務へ移行しています。

その一方で、テレワークへの急激な切り替えに伴い、これまでになかった新たな問題も見えてきました。
この記事では、私たちのテレワーク定着への取り組みをご紹介するとともに、社員へのアンケートを通じて明らかになった課題をご紹介し、テレワークの導入や推進をしている皆さんの参考として頂けたらと考えています。

在宅勤務への移行は7割以上

当社では海外の状況を見ながら1月下旬から国内の新型コロナウイルスの感染拡大時の対応を検討してきました。そして3月末には首都圏オフィス勤務の全従業員を対象として在宅勤務への移行を決定し、その直後に全国のオフィスへ範囲を拡大しました。

4月末時点でのテレワーク(在宅勤務)移行率

コーポレート部門(総務・人事・業務など) 90%
コーポレート部門(総務・人事・業務など)
セキュリティ事業部門 80%
セキュリティ事業部門
システム開発事業部門 70%
システム開発事業部門

コーポレート部門については契約書類への押印業務や郵送物の仕分けなどの対応が必要なことから、交代出勤体制をとっており、ほぼ100%に近い状態と言えます。

セキュリティ監視センターもテレワーク化

注目すべきポイントは、セキュリティ事業部門のテレワーク率です。この部門には、セキュリティ監視センター(JSOC®)があり、24時間365日体制で、お客様のシステムのセキュリティ監視・運用サービスを提供しています。このような高いセキュリティレベルが求められるサイバー攻撃の監視業務では、テレワークを行うのがとても困難だと思われるかも知れません。

しかし災害時を想定し、かねてから策定、訓練していたBCP(事業継続計画)に基づき、在宅勤務の実行を決断しました。それを可能にしたソリューションは、自社で取り扱うリモートアクセスツール「TeamViewer」でした。

現在、JSOC勤務の従業員はTeamViewerによって、オフィス環境にリモートで接続し操作できるため、出社しなくても同じ環境で業務が行なえるようになっています。もちろん、セキュリティを維持するためにTeamViewer専用の端末を用意しています。

システム開発業務もスムーズにテレワーク移行

システム開発事業部門では、これまで主にオフィス内でシステム開発業務にあたっていました。この分野では、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウド環境を利用したシステム開発が大半を占めていたことで、比較的スムーズにテレワーク移行が行なえました。
また、これまで社内で使われてきたMicrosoft TeamsやSlackなどのビジネスチャットツールが社内のコミュニケーション基盤として整備・利用が浸透されていたことも功を奏しました。

課題は、お客様先で開発業務を行っているケースです。残念ながら、全ての業務をテレワークに移行できているわけではありません。社会インフラである情報システムの開発や運用業務の中には、完全に在宅勤務に移行できないものも少なくないからです。
そのような場合も、お客様と可能な限り在宅勤務への移行や3密(密閉・密集・密接)の回避対策を粘り強く協議し、通勤中や勤務地での3密の排除はほぼ完了しました。当社従業員やお客様にとっても安心して業務に取り組める環境を整えることができ、さらなる改善を進めている最中です。

4月の新入社員はいったいどうなった?

3月末には、全社一斉テレワーク開始の号令をかけることはできましたが、難題は4月入社の社員の受け入れでした。とくに新卒で入社する104名の新入社員に、どうやって社会人としてのスタートを切ってもらうかは大変大きな課題でした。入社まで1週間を切った中、人事をはじめとするコーポレート部門のスピード感のある対応で、無事4月1日に全新入社員に対してテレワーク可能な環境の提供を完了させました。そして、入社後の新入社員研修をリモートで実施するなど想定外のことにも、各事業部門が的確にキャッチアップしてくれました。詳しい顛末は、
当LAC WATCHの記事にまとめてあります。

通信量の拡大でVPN接続がパンク、どんな対策で乗り越えた?

当社では社内ICT環境の整備を進めていたおかげで、比較的スムーズに在宅勤務中心の勤務体系に移行することができました。とはいえ、テレワークの急増によるトラブルも発生しました。在宅勤務による業務量(通信量)が一気に拡大したためVPN接続がパンクし一部の業務に支障をきたしたこともありました。

ここでは情報システム部門が活躍してくれました。的確なリスク評価を行ない、一部のクラウドサービスをVPN無しでもセキュリティレベルを落とさずに利用できるように、構成を変更したのです。その結果、VPNのネットワーク負荷を軽減することができ、安定した通信環境を復活させることができたのです。

ここで重要なのは、業務内容に応じたセキュリティレベルを設定することだと言えます。社外からの接続はVPNを使わなくてはならないといったセキュリティポリシーを頑なに守るだけでは、業務を滞りなく行える環境が実現できなくなります。つまり、状況に応じたシステムの適切なリスク評価と柔軟なポリシー変更が必要だということです。

在宅勤務でもセキュリティレベルを維持するコツは?

在宅勤務で気になるのは、家庭のネットワークに接続した場合を想定したセキュリティ対策です。具体的には、業務ネットワークのセキュリティ監視や持ち出しパソコンに対するセキュリティ対策をはじめとして、従業員に対するセキュリティ教育やインシデント発生を想定した緊急対策の訓練などがあります。

当然ではありますが、当社では従来からこのような各種セキュリティ対策を実施していたため、セキュリティレベルを落とすことなく在宅勤務に移行することができています。システム面の対策と教育や訓練などの両面で対策を考えることが、セキュリティレベルを維持するためにはとても重要です。

さらに重要なポイントは、最新のセキュリティ情報を社員に届けることです。当社のセキュリティコンサルタントは脆弱性情報を収集しお客様にわかりやすく説明するサービスを提供しています。Web会議サービスやクラウドサービスで脆弱性が発見された際にはポータルやチャットを活用し速やかに一般社員向けにも案内しています。
普段から、そのような情報を社員が閲覧しやすい場所に提供していれば、いざというときの行動にも違いが出てきます。関心を持ってもらえない、どうせ読まれないとあきらめずに、根気よく社員への情報提供をしつづけ、セキュリティ意識の底上げを図っていくことも大切です。

何をしていいか見当がつかない場合は

当社のようなセキュリティ事業を行う企業であっても、一般社員全体のセキュリティに対する意識を高めるのはとても難しいことです。緊急事態宣言に追い立てられるように、なし崩し的にテレワーク、在宅勤務に移行せざるを得なかったり、漠然とした不安のある企業担当者の方も多いと思います。

当社で推進するテレワークの実例や経験をもとに、当社セキュリティの腕利き達によるテレワークのセキュリティにおける注意点と防御策を整理した記事を当社LAC WATCHに公開しています。社外持ち出しパソコン用の簡易セキュリティ診断にご利用いただける「自診くん」などの無料サービスの紹介もしています。皆さまの会社の社員教育コンテンツとしてご活用いただければと思います。

また、テレワーク環境の安全性を診断した場合や、どのような相談をしたらよいかわからないという場合にも、お問合せ頂ければ、的確なアドバイスを差し上げることができると思います。

より詳しく知るにはこちら

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ラックが提供する調査・診断・コンサルティングサービスサービスは多岐に渡ります。お客様の課題のご相談、システムの状況診断、緊急事態発生時の対策など、今必要な支援を提供いたします。

在宅勤務の長期化を見越して行った社内アンケートの結果は?

当初は緊急避難的に考えていた在宅勤務も、緊急事態宣言の延長に合わせて長期化しています。そこで、現在のテレワークにおける社員の状況を把握するために、在宅勤務中の社員を対象に、コミュニケーションや生産性の変化についてアンケートを実施しました。

アンケート結果をワードクラウドで可視化したもの。主にコミュニケーション、通勤、会議、業務があげられている。
アンケート結果をワードクラウドで可視化したもの

コミュニケーション

まず、コミュニケーションについては、「特に問題ない」という回答が75%を占め、予想したより問題は少ないことがわかりました。それどころか「むしろスムーズに意思疎通できるようになった」という回答(6%)もありました。

具体的には、

  • オンラインで意思決定や社内調整がスピーディに行えるようになった
  • 文字ベースで会話を進めることが増えたため、会議の目的が明確になった

など、合理的に仕事が進められるという傾向がうかがえる意見がありました。

一方、「コミュニケーションに問題があり、業務に支障が出た」という回答は18%でした。
具体的には、次のような意見が寄せられました。

  • ブレインストーミングなど発散型の会議はやりにくい
  • ちょっとした頼み事がしづらい
  • 打ち合わせ後や、席に立ち寄って会話する雑談の機会が無くなった

在宅勤務中の社員間のコミュニケーションを維持・活性化するために、当社ではチャットを活用しています。在宅勤務中の悩みや工夫を気軽に投稿したり、社内システムの使い方に関する相談などの投稿にも使われています。

社長をはじめとした経営幹部も、毎朝オンラインで「雑談」しています。日々の生活や趣味の話から各現場での新型コロナウイルス感染症の対応状況の共有や今後の課題や施策における悩みなどテーマを決めずに行っています。チャットツールの活用は、業務上の用件を片づけるためだけでなく、多様な使い方があるのだと実感しています。そして、むしろ以前よりもコミュニケーションの量は増えているようにも感じます。

また、Web会議を活用した1on1やグループミーティングは、もはや当たり前になりました。全社員が基本的に在宅勤務であるため、予定調整の手間もなくなり気軽に会議招集できるといった効果も出ています。社員の年代やITツールの習熟度、企業風土によっては「ウチの会社には馴染まない」と旧来の対面コミュニケーションを重視している会社も多いと思いますが、世の中の流れに乗ってテレワークをベースとしたワークスタイル変革にチャレンジすることは意義のあることだと思います。

生産性の変化

次に、在宅勤務の生産性についてのアンケート結果です。
「環境の変化に伴い、一時的に生産性が低下した」と回答した社員もいましたが、90%を超える社員が「以前より生産性が向上した」と回答しています。理由としては、以下のようなものが挙げられました。

  • 通勤や打合せの移動時間が無くなり時間的・体力的に圧倒的に余裕ができた
  • その結果、生産性が向上した
  • 自主学習の時間に充てることができるようになった

多くの社員が、在宅勤務によって「以前より生産性が向上した」と回答していますが、一方で運動不足を心配する声や、働き過ぎてしまう事への懸念も出ています。しかし、通勤時間や割込みの少ない在宅勤務では短期的な「作業」レベルでの生産性は確実に向上していると言えます。

今後、在宅勤務中心の生活が定着していくことを考えると、これまで以上に仕事と家庭、自身の能力向上と健康維持などにメリハリをつけ、新たなライフ・ワーク・バランスを意識して作っていく必要がありそうです。

さいごに

さて、当社のテレワーク、在宅勤務の実施状況について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?当社の全社テレワークは、ゴールデンウィークを除くと開始して実質1カ月程度しか経過していません。しかし、テレワーク環境を導入し、活用を社内に普及していくためのノウハウは着実に蓄積されつつあります。

新型コロナウイルス感染症という大きな災害の渦中ではありますが、生活スタイルが大きく変化する節目を迎えていることは間違いのない事実です。私たちは情報システムの開発や運用、そのセキュリティ対策の提供をしていますが、社内で蓄積した知見、運用ノウハウは惜しみなくお客様に提供してまいります。そして、日本の社会における新しいワークスタイルを皆さんと一緒につくっていきたいと考えています。

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