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生成AIの業務利用には、入力した機密情報の漏えいや、生成物による著作権侵害といったリスクが存在します。
企業が生成AIを安全に活用するために知っておくべきリスクの種類を具体的に解説し、それぞれに対するセキュリティ対策や社内ガイドライン策定のポイントを紹介します。
生成AIの利用に潜む主なリスクとは?
生成AIをビジネスで活用する際には、情報漏えいや法的トラブルといった従来から存在するリスクが、生成AIの仕組みによって、利用者からは見えにくい形で発生・拡大する恐れがあります。入力データの取り扱いや処理の過程がブラックボックス化しやすいため、これまでのIT活用とは異なる観点でのリスク管理が求められます。
生成AIは業務効率化や新しい価値創造に貢献する一方で、入力データの取り扱いや生成物の権利関係など、これまで想定されていなかった課題が顕在化しています。こうしたリスクを見過ごすと、企業の信用失墜や損害賠償につながる恐れがあります。
ここでは代表的な4つのリスクについて、具体的な事例や懸念点を解説します。
機密情報や個人情報の漏えいリスク
生成AIに入力した際に、企業の保有する顧客データや従業員情報などの機密性の高い情報が、第三者へ流出するリスクがあります。例えば、海外のあるIT企業が提供する生成AIでは、利用者のチャット履歴や指示内容を幅広く取得し、その国の中のサーバに保存される可能性が指摘されています。複数の国際企業が利用制限に踏み切る動きも実際に広がっています。
他の生成AIに関しても同様のリスクが生じる可能性があるため、自社で入力してよいデータの範囲を明確に定義し、個人情報や機密情報は学習や外部送信の対象としないよう厳格な管理が求められます。
著作権や知的財産権の侵害リスク
生成AIは大量の既存コンテンツを学習素材として利用するため、外部の著作物を無断で取り込んだ結果、生成物がオリジナル作品と酷似し、権利者から権利侵害を指摘されるリスクがあります。実際、海外のAI開発企業が提供する動画生成AIでは、日本のアニメーション作品やキャラクターを学習に使い、酷似する映像を生成しているとして、コンテンツ海外流通促進機構(CODA)などから無断学習の中止を求める要望が出されています。※1
また、国内企業のコンテンツを"オプトアウト方式"で扱う行為も、日本の著作権法制度とは相容れない可能性が指摘されています。企業が生成AIを用いてコンテンツを生成する際は、学習データの適法性や生成物の類似度を慎重に確認し、著作権者との紛争リスクを回避する体制が必要です。
不正確・虚偽情報の生成リスク
生成AIは、実際には根拠がない、あるいは誤った情報を、あたかも信頼できる文章として生成してしまうリスクがあります。例えば、モデルが存在しない研究論文・書籍・統計データを「引用」したり、事実とは異なる出来事をあたかも起きたかのように描写したりする現象は、一般に「ハルシネーション(hallucination)」と呼ばれています。
実務においてこのリスクが顕在化すると、次のような問題につながります。
- ビジネス文書・提案資料・レポートなどで生成AIが提示した数字・実例が実在せず、誤った根拠に基づいた判断・方針が社内で共有されてしまう。
- 法務・医療・金融など高い精度が求められる領域で、生成した内容の裏付けがないまま利用されることで、法的責任・信頼の失墜・人名や財産に関わるリスクが生じる可能性がある。
- 生成物をそのまま外部発信してしまい、誤情報として社会や顧客向けに流出してしまうと、ブランドイメージの毀損・レピュテーションリスクや誤解・混乱を招く可能性がある。
企業が生成AIを活用する際には、こうしたハルシネーション=不正確・虚偽情報の生成リスクを踏まえ、生成結果の信頼性を担保するための検証体制を整備することが求められます。具体的には、生成物に対して人間が"現実のデータ・出典・根拠"と照らし合わせて検証するワークフローを確立し、専門性が高い分野では生成AIだけに依存せず専門家によるレビューを併用することが重要です。
サイバー攻撃に悪用されるリスク
生成AIは不正アクセスや詐欺行為にも悪用されるリスクがあります。
例えば、2025年に起きた大手通信事業者への不正アクセス事件では、中高生数人が生成AIサービスを悪用し、自作プログラムで大量のIDとパスワードを使ってログインを試みて、1,000件以上の案件を不正契約し、転売していたと報じられています。このように、生成AIを悪用すれば、巧妙なフィッシングメールの作成や大規模な攻撃が容易に実行される可能性があります。
企業は自社システムや情報資産を守るため、不審な通信の自動遮断や多要素認証の導入など、生成AIを悪用した攻撃への備えを強化する必要があります。
企業が実践すべき生成AIのリスク対策
生成AIを社内業務に導入する際は、ファクトチェック体制や情報管理ルールを設計することが重要です。誰がどのようなデータを入力できるか、生成されたコンテンツのファクトチェック方法など、具体的なガイドラインを策定することでトラブルを未然に防ぎやすくなります。
ここでは、企業が取り組むべき主な対策を5つ紹介します。
社内利用ガイドラインの策定
自社の利用目的や範囲を明確にし、生成AI利用時に守るべきルールを定めることが基本です。事業戦略や業務内容に沿ったメリット・コスト・リスクのバランスをとりつつ、著作権や個人情報保護法の遵守、秘密保持契約の範囲内での活用などは、共通の前提条件となります。
さらに、生成AIで出力された結果は社外発信前に管理者の承認を要するなど、承認フローを明文化しておくとリスク軽減につながります。ガイドラインは対外的な説明根拠にもなり、トラブル発生時のリスク低減に役立ちます。
入力禁止情報の明確化
プロンプトに機密情報や個人情報を入力した場合、サービス提供者のサーバに保存されたり、再学習に使われたりしてしまい、第三者への回答に表示されるなどのリスクが生じます。
これを防ぐため、「顧客リストや従業員情報は入力禁止」「取引情報は活用不可」など、具体的な入力禁止カテゴリーを明確化することが重要です。情報システム部門や法務部門が中心となり、守秘義務違反や権利侵害となりうるデータを事前に洗い出し、全従業員へ共有する取り組みが必要です。
生成物は人が最終確認―ファクトチェックの重要性
生成AIの出力は一見正確に見える文章であっても、事実関係を保証するものではありません。大手新聞社や出版社も、無断利用された記事の要約が誤って引用元と異なる内容に再構成されているケースを指摘しており、提訴や警告書の送付も行われています。
企業が対外的に発信する資料やプレスリリースなどで生成AIを活用する場合は、最終的な責任を人が負うことを前提とし、一次ソースの確認とファクトチェックを専門スタッフが行い、誤記載や誤解を与える表現を修正・削除するプロセスを組み込むことが重要です。
従業員へのセキュリティ教育の実施
生成AIの適正利用を徹底するためには、従業員への継続的な教育が不可欠です。リスクや被害事例を具体的に示すことで、危機意識を高めることができます。
社内の認識やチェックが甘いことで、情報漏えいや他者の権利を侵害してしまう恐れがあるなど、生成AIが不適切に利用された場合のリスクや、悪用による法的・論理的問題を具体的に伝えるため、教育内容は最新動向や社内規程に合わせてアップデートし、受講後のテストや実務評価も導入して知識の定着を図ることが効果的です。
企業レベルのセキュリティ要件を満たすサービスを選ぶ
自社で独自の生成AIシステムを構築するのが難しい場合は、企業利用を前提に、セキュリティ基準・対策が明確に開示されている法人向けツールやプラットフォームの利用を検討するのも有効です。法人向けに提供されているクラウド型生成AIサービスでは、データの暗号化やアクセス制御といったセキュリティ機能の強化を謳っているものが、多く見られます。
ただし、「大手が提供しているから安全」とは限りません。サービスを選定する際には、契約条件やSLA(サービス品質保証制度)、サポート体制に加え、データがどのように取り扱われるかを定めたデータ保護に関する規程やログの保管状況を精査し、自社のガイドラインに適合するかを慎重に判断することが不可欠です。また、導入を検討する際は、自社における利用ケースを想定した機能の確認、権限設定、監査対応などの運用設計について、実現可能性を検証することが必要となります。
なお、自社でガイドライン策定や利用部門の運用設計を行うことが難しい場合は、外部の専門サービスを活用する方法もあります。生成AIのリスクアセスメントやモデルの安全性診断、運用ルールの設計を支援するソリューションも登場しており、第三者による評価を取り入れることで、判断の根拠を補完しつつ実効性の高い運用へつなげられます。
生成AI利用ガイドラインの作成手順
生成AIのリスク低減と有効活用を両立するには、統一的な方針と手続きを定めたガイドラインの整備が不可欠です。
ガイドラインを策定しないまま運用を始めると、担当者や部門ごとに対策がばらつき、本来防げたはずの事故やトラブルが発生する恐れがあります。また、万が一事故が起きてしまった場合にも、原因の特定や再発防止策の検討が十分に行えず、同様の問題を繰り返しかねません。
ここでは生成AIを安全に活用するために押さえておきたいガイドライン作成の4つの手順と、それぞれのポイントを解説します。
手順1:利用目的と基本方針の明確化
まず、生成AIをどの業務プロセスでどの程度活用するか、自社のビジネスモデルを考慮して、その目的と用途を明確にします。その上で、「技術向上や業務効率化といったメリット」「導入やセキュリティ対策にかかるコスト」「潜在的なリスク」を総合的に勘案し、企業としての生成AI活用に関する基本方針を定めます。
実効性のあるガイドラインを策定するには、この方針決定の段階で経営層の合意を得るとともに、情報システム、法務、開発・運用、事業部門といった関連部門を巻き込み、全社的な協力体制を確立することが重要です。
手順2:リスクの洗い出しと評価
次に生成AI利用に伴うリスクを体系的に洗い出します。情報漏えい、知的財産権侵害、ハルシネーション(誤情報)、プロンプトインジェクション、バイアスなどの多様なリスクをリスト化し、リスクマトリクス(発生可能性×影響度)を用いて評価します。
IPA(情報処理推進機構)の「テキスト生成AIの導入・運用ガイドライン」※2などを参考に、自社の事業特性に応じた評価と対応策の優先順位を決めることが重要です。
手順3:具体的なルールと禁止事項の策定
リスク評価を踏まえ、許容される利用範囲と禁止事項を具体的に規定します。例えば営業部門で顧客対応に生成AIを使う場合、顧客の個人情報や機密情報を入力することを禁止し、生成した回答は上長や担当者によるチェックを受けるなどのルールを設けます。
デジタル庁の「デジタル社会推進標準ガイドライン」※3には、政府情報システムにおける管理手順の参考例が示されています。自社の実情に合わせた運用ルールを作成することが有効です。
手順4:責任の所在と報告体制の整備
最後に、ガイドライン違反やインシデント発生時の責任の所在と報告体制を明確にします。
例えば、生成物について外部から法的な問題を指摘された場合や、情報漏えいが疑われた場合に、誰が初動対応を行い、どの段階でCSIRT、経営層、法務・広報部門へエスカレーションするかといったフローをあらかじめ定めておく必要があります。
また、外部への公表基準や対応窓口も事前に整備しておくことで、重大なインシデント発生時にも、迅速かつ一貫性のある対応が可能になります。
生成AIのリスクを管理し、責任ある活用につなげるために
生成AIの活用は、企業の業務効率化や新たな価値創出において大きな可能性を秘めています。その一方で、情報漏えいや知的財産権の侵害、ハルシネーション(誤情報)による信用の低下、さらにはサイバー攻撃への悪用など、企業として対処すべきさまざまなリスクも存在します。
こうしたリスクへの対応が不十分なまま導入を進めると、インシデントの発生によるブランドイメージの毀損や、想定外の経済的損失につながる恐れがあります。生成AIを安全に活用するためには、リスクを正しく理解した上で、組織全体にガバナンスやセキュリティ対策への意識を浸透させることが不可欠です。
具体的には、自社の利用目的に合わせた明確なルールやガイドラインの策定、継続的な従業員へのセキュリティ教育によるリテラシーの向上、そしてリスクを技術的に低減するための適切なツールの選定など、多角的な取り組みが求められます。
また、生成AIを取り巻く技術や法令、社会的要請は急速に変化しているため、これらの対策も一度定めて終わりではなく、定期的に見直し、実態に合わせて更新していく運用が重要です。生成AIのリスクを理解し、責任ある活用を継続的に実践することが、そのポテンシャルを最大限に引き出し、結果として企業の持続的な価値の向上へとつながります。
参考情報
※1 OpenAI社に「Sora 2」の運用に関する要望書を提出 | 一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)
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