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セキュリティのラックがKDDIと監視サービスのグローバル対応を行った理由

こんにちは、JSOCの本間です。
セキュリティ監視・運用サービスの企画を担当しています。

国内最大級のセキュリティ監視センターJSOCが提供するマネージドセキュリティサービス(以下、MSS)は、KDDI株式会社(以下、KDDI)との共創により、2025年7月28日からグローバル対応を開始しました。本記事では、MSSのグローバル対応について解説します。海外拠点をお持ちで、国内と同じ水準で情報資産を守りたいお客様はぜひ最後までご覧ください。

なぜ今、グローバル対応が必要なのか?

昨今、サイバー攻撃の脅威は国境を越え、企業の規模・業種を問わず、あらゆる組織に影響を及ぼしています。特に海外拠点やサプライチェーンに含まれる海外関連企業はセキュリティ対策が不十分で、攻撃の標的になりやすい状況が続いています。

海外展開の潮流とサプライチェーンリスク

海外展開の拡大とサプライチェーンの脆弱性により、国境を越えたセキュリティ運用が急務となっています。

海外進出企業の8~9割が「拡大または維持」を計画

JETRO(独立行政法人 日本貿易復興機構)の「日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」では、海外拠点を持つ企業の8~9割が「事業を拡大または維持する」と回答しました。グローバルビジネスのさらなる展開には、堅牢なセキュリティ体制の整備が必要不可欠です。

すでに海外拠点を持つ企業今後の海外進出方針(業種別)
今後の海外進出方針(業種別)【すでに海外拠点を持つ企業】
引用 2024年度 ジェトロ海外ビジネス調査 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査 -高まる地政学リスク、サプライチェーン再編へ-
(注)①nは「無回答」を除く企業数。②網掛けは「さらに拡大を図る」が50%以上の業種。

サプライチェーンや委託先のリスク

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2025(組織編)」では、「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」が第2位に挙げられています。取引先や関連企業が狙われる事例が増え、自社システムだけでは防ぎ切れないリスクが顕在化しています。

情報セキュリティ10大脅威 2025
引用 情報セキュリティ10大脅威 2025 [組織編]

JSOCのグローバル対応とは?

これまでJSOCは国内の企業・団体向けに24時間365日体制でセキュリティ監視・運用サービスを提供し、海外ではシンガポール支店で監視サービスを提供してきました。サービス提供を進める中、グローバル対応においては「海外拠点からのインシデント報告が言語の違いで滞る」「現地法人での運用が難しい」などの課題がありました。

ラックは2025年2月にKDDIの完全子会社となり、KDDIのグローバルネットワークと多拠点運用ノウハウとの融合が可能になりました。これにより、ラックが提供する「JSOC マネージド・セキュリティ・サービス(MSS)」と、KDDIが提供する「KDDIマネージドセキュリティサービス」における英語対応窓口を統合することで、英語での対応ができようになりました。さらに、シンガポール支店の監視サービスでは、従来の英語対応に加え、日本語によるインシデント通知や問い合わせ対応を取り入れた新サービス「JSOC MSS Lite for Global biz.」が本格始動しました。

KDDI マネージドセキュリティサービス|マネージド・アウトソース/ゼロトラスト|法人向け|KDDI株式会社

JSOCグローバル対応の主なポイント

このようにJSOCは、国内だけでなく海外拠点を持つお客様に「言語」と「運用体制」の両面でより充実したサービス提供ができるようになりました。グローバル対応の主なポイントは以下の通りです。今後、お客様へ一層充実したサポートができるよう、さらなるサービス拡充も予定しています。

グローバルサポートの窓口を新設

  • 「KDDI マネージドセキュリティサービス」/「JSOC マネージド・セキュリティ・サービス(MSS)」それぞれに英語対応窓口を用意
  • 現地法人とセキュリティの専門家の間で迅速な運用体制を実現
  • 「JSOC MSS Lite for Global biz.」において従来の英語対応窓口に加え、日本語での問い合わせにも対応

月次セキュリティレポート(英語版)の提供

  • インシデント傾向や分析結果を毎月英語でレポートとして提供
  • 現地責任者が状況を的確に把握し、早期の対策実行をサポート

今後のサービス拡充予定

  • お客様のセキュリティ環境の脆弱性を可視化する診断サービス
  • セキュリティインシデントが起こった際の対処・復旧の多言語対応

イベントのご案内

グローバル対応の開始にあわせ、より詳しいサービス紹介やラックとKDDIの今後の展開について共催イベントを実施します。

イベント情報

2025年9月18日(木)に、「KDDI × LAC presents Security Fes 2025」を開催します。

本イベントで両社の今後の展開について講演する予定です。詳細は公式サイトからご確認ください。

さいごに

企業のグローバル展開が進む中で、セキュリティ運用もまた国境を越えた対応が求められる時代になっています。「海外拠点のセキュリティが不安」「サイバーセキュリティに関する現地法人との連携や体制が整っていない」といったお客様のお悩みを、ラックとKDDIの共創によるグローバル対応を通じて解決します。

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