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ラックでは、Okta社が提供する従業員向けID管理・統合認証サービス「Okta Workforce Identity」について、検証から本格導入までを支援する新サービス「Oktaスターターパック」を、2026年4月10日から提供開始しました。
企業のID管理に課題を感じている情報システム部門やセキュリティ、DX推進の担当者に向けて、本記事ではID管理を取り巻く課題からOktaの役割を解説します。あわせて、Oktaスターターパックの提供背景や特長、各プランの概要について紹介し、ID管理の効率化やゼロトラスト対応を検討する際のポイントをお伝えします。
ID管理や認証の課題
近年、企業におけるクラウドサービスの利用は急速に拡大しており、業務効率化やDX推進の観点から複数のSaaSを使い分けるケースが増えています。しかしその一方で、サービスごとにIDやパスワードが分散し、従業員や管理者双方にとってID管理が煩雑化するという新たな課題が顕在化しています。
さらに、テレワークの普及や働き方の多様化により、VPNなどを利用した社外からのアクセスも日常的となりました。利便性は向上したものの、不正アクセスやアカウント乗っ取りといったセキュリティリスクも増しており、従来の境界型セキュリティだけでは十分に対応できない状況となっています。
こうした課題に対応するためには、従業員IDの一元管理に加え、多要素認証やアクセス制御を統合的に実現できるIDaaS(Identity as a Service)の導入が重要です。IDaaSを導入することで、セキュリティを強化しながら、ID管理にかかる運用負荷の軽減も期待できます。なかでもOktaは、豊富な連携実績と高い拡張性を備えたIDaaS製品として多くの企業で採用され、ゼロトラストセキュリティを実現する認証基盤として幅広く活用されています。
Oktaによる課題解決の実現
従業員向けIDaaSであるOkta Workforce Identityは、認証の強化からID・アクセス権限の管理まで、企業のID管理を幅広く支援します。ここでは、主な機能と、それぞれがどのような課題の解決につながるのかを紹介します。
シングルサインオン(SSO)によるログインの簡素化
クラウドサービスが増えるほど、従業員が管理すべきIDやパスワードの数も増えていきます。その結果、パスワード忘れによる問い合わせ対応や、使い回しによるセキュリティリスクといった課題が発生します。
Okta Workforce Identityのシングルサインオン(以下、SSO)を利用すれば、ユーザーは一度の認証で複数のクラウドサービスへ安全にアクセスできます。ユーザーは複数のID・パスワードを記憶する必要がなくなり、ログイン操作の利便性が向上します。さらに、パスワード忘れなどによるヘルプデスクへの問い合わせも抑えられるため、利便性とセキュリティを高めながらID管理の運用負荷も軽減できます。
多要素認証(MFA)/Adaptive MFAによる認証強化
IDとパスワードだけに頼った認証では、フィッシングやパスワード漏えいによる不正アクセスを完全に防ぐことは困難です。特に社外からのアクセスやクラウド利用が一般化した現在では、認証強化が求められています。
Okta Workforce Identityは、多要素認証(以下、MFA)およびAdaptive MFAを提供しています。パスワードに加えてモバイルアプリのプッシュ通知やパスキーなどの追加要素を利用することで、アカウントのなりすましや不正アクセスを防止できます。さらにAdaptive MFAでは、アクセス元の場所や端末、ユーザーの行動パターンなどのリスクを評価し、状況に応じて追加認証を要求することが可能です。すべてのアクセスに一律の制限をかけるのではなく、リスクに応じて認証を強化できるため、利便性とセキュリティの両立につながります。
ライフサイクルの一元化
従業員の入社・異動・退職に伴うアカウント管理は、多くの企業にとって大きな運用負荷となっています。手作業による権限設定やアカウント削除は、作業ミスや不要な権限の残存といったセキュリティ上のリスクを招く要因にもなります。
Okta Workforce Identityでは、ユーザー情報をもとにアカウントの作成・変更・削除を一元的に管理し、各アプリケーションへのアクセス権付与を効率化できます。入社・異動・退職といったユーザーの状態変化に応じて適切にアカウントや権限を管理できるため、手作業による運用負荷を抑えながら、アクセス権限の統制を強化できます。
Okta導入をより迅速・確実に実現する「Oktaスターターパック」
ラックはこれまで、多くの企業に対してOkta Workforce Identityの導入支援を提供し、お客様ごとの要件やシステム環境に応じた認証基盤の構築を支援してきました。一方で、導入プロジェクトを進める中で、いくつかの共通した課題も見えてきました。
まず、企業ごとに異なる要件を整理しながら導入方針を検討するため、要件定義や設計に多くの時間を要し、導入までの期間が長期化するケースがあります。そして、お客様ごとの要件によって構築内容や対応範囲が変わることから、導入初期の段階で費用を明確に見積もることが難しく、予算化や社内調整の障壁になることもありました。
また、IDaaSやOktaを初めて導入するお客様も多く、その場合は自社に適した活用方法や導入範囲を検討する段階から始まるため、導入前の検証フェーズに時間と工数を割く必要性が生じていました。こうした課題を解決するため、ラックでは従来の個別導入支援サービスに加え、検証から本格導入まで、お客様の目的に応じて複数のプランから選択できる「Oktaスターターパック」の提供を開始しました。
Oktaスターターパックは、これまでの豊富な導入実績で培ったノウハウをもとに、お客様が短期間かつスムーズにOktaを導入・活用できるよう支援するサービスです。製品評価・検証から初期構築、管理者向けトレーニングまでをパッケージ化することで、導入時の不安や負担を軽減し、Oktaの価値を早期に実感いただける環境を提供します。
サービスの特徴・メリット
Oktaスターターパックでは、導入時の課題を解決するため、以下の特長を備えています。
1. 明確な料金プラン
Oktaスターターパックでは、提供内容と価格をあらかじめ整理した複数のプランを用意しています。導入前に各プランの提供範囲を把握できるため、自社の課題や目的に合ったプランが選択可能です。また、費用感を早期に把握できることで、予算策定や社内稟議、関係部門との調整を円滑に進められます。個別見積もりや要件整理に多くの時間をかけることなく、スピーディーな導入判断につなげることができます。
2. 短期間での本格稼働
ラックはこれまでのOkta導入支援を通じて、企業が共通して求める要件や導入パターンを蓄積してきました。Oktaスターターパックでは、その知見をもとに導入プロセスや提供内容を標準化しています。そのため、従来のように長期間の要件定義や検討フェーズを経ることなく、検証から構築、リリースまでを効率的に進めることが可能です。まずはSSOやMFAなどの主要機能から導入を開始し、認証基盤を短期間で立ち上げたい企業に適したサービスとなっています。
3. 実績を活かしたセキュアな導入支援
認証基盤の導入においては、利便性だけでなく、適切なアクセス制御や認証強度の確保が重要です。ラックはセキュリティベンダーとして培ってきた知見と豊富なOkta導入実績を活かし、お客様の環境に応じた安全な認証基盤の構築を支援します。短期間・標準化されたサービスであっても、セキュリティリスクを考慮した設計・構築を実施し、SSOによる利便性向上とMFAによる認証強化を両立します。システム導入だけにとどまらず、ゼロトラスト時代に求められる認証基盤の実現を支援できることが、ラックならではの強みです。
各プランの概要
Oktaスターターパックでは、お客様の導入フェーズや実現したい認証基盤のレベルに応じて、3つのプランをご用意しています。
- トライアルプラン:まずはOktaを評価・検証したいお客様向け
- クイックプラン:SSOやMFAを短期間で導入したいお客様向け
- スタンダードプラン:高度な認証やIDライフサイクル管理まで実現したいお客様向け
トライアルプラン
トライアルプランは、30日間利用可能なOktaのトライアル環境を活用し、お客様自身で製品評価や導入検証を実施いただくためのプランです。ラックは、検証を円滑に進めていただけるよう、Oktaの基本操作に関するトレーニングやQ&A対応を提供し、お客様の検証活動を支援します。
また、お客様側での設定作業や環境準備が難しい場合には、オプションサービスとしてラックによるトライアル環境構築支援もご利用いただけます。さらに、トライアルプランで実施した検証結果や設定内容は、その後のクイックプランやスタンダードプランで活用できるため、本番導入へのスムーズな移行が可能です。
このようなお客様におすすめ
- IDaaS製品の比較・選定を進めている
- Okta Workforce Identityの機能や操作性を事前に確認したい
- 本格導入前にPoC(概念実証)を実施したい
- 社内稟議や予算確保に向けて効果検証を行いたい
クイックプラン
クイックプランは、ラックがOkta環境の設計・構築を実施し、構築済みのOktaテナントを提供する導入支援プランです。導入期間の目安は3か月で、まずはSSOとMFAを中心とした認証基盤を短期間で構築したいお客様に適しています。Oktaには、事前連携済みのアプリケーション一覧と設定テンプレートを提供する「Okta Integration Network(OIN)」が用意されています。本プランでは、Okta Integration Network(OIN)に対応したクラウドアプリケーションとの連携を活用し、短期間で認証基盤を立ち上げることが可能です。
主な提供機能
- Oktaテナントの設計・構築
- 多要素認証(MFA)の導入
- OIN対応クラウドアプリケーションとのSSO連携
- CSVファイルによるユーザー取り込み
- JIT(Just-In-Time)に対応したアプリケーションへのユーザープロビジョニング
- 管理者向けトレーニング
このようなお客様におすすめ
- Google Workspace、Boxなど複数のSaaSを利用している
- ID管理の負荷を削減したい
- まずはSSOとMFAを導入してセキュリティを強化したい
- 短期間で認証基盤を導入したい
スタンダードプラン
スタンダードプランは、クイックプランの内容に加え、より高度な認証方式やIDライフサイクル管理を実現するための機能に対応したプランです。ラックがOkta環境を設計・構築し、構築済みのOktaテナントを提供します。導入期間の目安は5か月です。高度なアクセス制御やActive Directory連携、カスタムアプリケーションとの連携など、企業の認証基盤として本格的にOktaを活用したいお客様に適しています。
主な提供機能
- クイックプランの提供内容一式
- Adaptive MFAによるリスクベース認証
- Active Directory連携によるユーザー取り込み
- OIN非対応カスタムアプリケーションとのSSO連携・プロビジョニング
- Microsoft 365とのSSO連携
このようなお客様におすすめ
- Active Directoryを利用したID管理を行っている
- 入社・異動・退職に伴うアカウント運用を効率化したい
- 独自アプリケーションも認証基盤に統合したい
- ゼロトラストを見据えた認証基盤を整備したい
- セキュリティ要件の高い環境でリスクベース認証を導入したい
各プランのより詳細な提供機能については、サービスページをご確認ください。
導入後のフォロー
Oktaスターターパックでは、導入時の構築支援だけでなく、導入後の定着化や運用面も見据えたフォローを行っています。各プランの内容に応じて、管理者向け・利用者向けの各種マニュアルを提供するほか、契約期間内の運用支援も行います。導入後に生じた疑問や運用上の課題も相談できるため、初めてOktaを導入する企業でもスムーズに運用を始められます。
さらに、導入後の運用を継続的に任せたい場合は、別途提供している運用支援サービスも利用できます。日々の運用負荷を軽減しながら、安定した認証基盤の活用を継続いただけるよう、お客様の状況に応じた支援を提供します。
おわりに
本記事では、「Oktaスターターパック」をリリースした背景から、サービスの特長や具体的な支援内容についてご紹介しました。クラウドサービスの利用が広がり、ゼロトラストへの対応が求められる中、SSOやMFA、IDライフサイクル管理を実現する認証基盤の重要性はますます高まっています。一方で、導入を検討していても製品の選定や要件整理、導入方法の検討などがハードルになることがあります。
Oktaスターターパックは、そのような導入課題に対応するため、検証から本格導入までを段階的に支援するサービスです。まずはOktaを試してみたいお客様向けの「トライアルプラン」、SSOやMFAを短期間で導入したいお客様向けの「クイックプラン」、より高度な認証基盤やID管理を実現したいお客様向けの「スタンダードプラン」をご用意しており、お客様の検討状況や要件に応じて最適な導入を支援します。
「どのプランが自社に適しているか分からない」「自社の要件を実現できるか確認したい」といった場合でも、検討段階からご相談いただけます。また、ラックでは、お客様ごとの要件に応じた柔軟なOkta導入支援サービスも引き続き提供していますので、スターターパックの対象範囲に含まれない機能や個別要件についてもご提案が可能です。
OktaスターターパックやOkta導入支援サービスの利用をご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
プロフィール
廣瀬 瑛一朗
5年間のECサイト開発を経験後、新たな領域への挑戦としてID管理分野へ転身。
現在はOktaスターターパックをはじめとするID管理ソリューションの企画・導入支援を担当しています。
平日は認証やアクセス制御に向き合い、週末は趣味であるテニスでネット際の攻防を楽しんでいます。
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