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日本のサイバーセキュリティの歴史と偉人

先日、CYBER GRID JOURNAL(サイバー・グリッド・ジャーナル)というレポートを発行しました。私はこの特集の執筆を担当して、日本のサイバーセキュリティの歴史を振り返りました。

CYBER GRID JOURNAL Vol.1 | セキュリティ情報 | 株式会社ラック

このレポートの中で国会において「サイバー」というキーワードが取り上げられた回数を追いかけながら、日本のサイバーセキュリティのシーンで何が起きていたのかを振り返っています。

国会において「サイバー」というキーワードが取り上げられた回数

をぜひお読みください。

川口洋のセキュリティ・プライベート・アイズ(46):

きっかけは不正侵入私がセキュリティ業界に足を踏み入れたワケ (1/2) - @IT

私がIT業界とほぼ同じ時期にセキュリティ業界に足を踏み入れてよちよち歩きをしていた頃、世間ではまだまだセキュリティに関する意識は低く、今では信じられないようなお粗末なセキュリティ対策の状況だったようです。「ハッキングなんて誰がやるの?」「そんなことに予算使ってどうするの?」「君たちが自分でウイルス作ってるんじゃないの?」「難しい言葉は使わないで」と言われるような状況で、セキュリティどころかIT自体が一般社会に受け入れ始めた時代の苦労は相当大変だったのだと思います。私が2002年にラックに入社当時セキュリティ業界の先駆者の方々が奮闘していた話があちらこちらにあふれていました。

そんなセキュリティ業界の黎明期にNISCやJPCERT/CCで奮闘されている山口先生のお姿は今でも覚えています。歯に衣着ぬ物言いでズバズバお話され、技術的な話題も政治的な話題も次々に繰り出す姿を憧れのまなざしで見ていたことを思い出します。広く社会とのつながりの中におけるセキュリティの立ち位置を前提にお話される様子を見て、自分の視野の狭さに気付かされたこともありました。自分の教え子の大学院生や大学生を企業見学に連れて行っては「うちの教え子たちを高く買ってください。彼ら彼女らが活躍できるフィールドが必要なんです。」とお願いされていたことがついこの前のことのようです。

そんな山口先生が2016年5月9日に永眠されました。サイバーセキュリティ分野を牽引し続けてくださった偉人をしのぶイベントも開催されるとのことで、私もお話をさせていただくことになりました。

SGR2016 - Security Groups Roundtable, 2016.9.23

サイバーセキュリティは、まだまだ若い業界です。偉人の思いを引き継ぎ、自分なりに業界の発展に寄与してゆきたいとおもいます。

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