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2019年11月21日 | 広報情報

【対談:ラック西本 企業探訪】企業の根幹は人。ITはそれを支える - 株式会社コーセー 編(2/3)

各業界で活躍するIT部門のキーパーソンをラックの西本 逸郎が訪ね、IT戦略やサイバーセキュリティの取り組みについてざっくばらんに、"深く広く"伺う対談企画「ラック西本 企業探訪」。
今回は、商品開発や販売の現場も経験し、現在は自社のITの取り組みを積極的に対外発信されているコーセーの小椋 敦子さんにご登場いただきます。2回目の今回は、コーセーがシステムの内製化にこだわる理由に迫ります。

システムの内製化にこだわった理由

西本:新卒で研究所に入所し、その後、新規プロジェクトのチームメンバーとして活躍されました(前記事参照)。それから現在のIT部門に配属されるまでの経緯を教えてください。

小椋:新規プロジェクトが一段落した20代後半に結婚し、出産後の復帰先が、研究所のIT部門だったんです。

ITの経験は初めてでしたが、プログラムの書き方を先輩社員に教わったり独学で学んだりしてハマりました(笑)。システム開発をしているときは、お風呂の中でも自分が書いているプログラムのバグや改良点がひらめいて、すぐに直したくなっていました。今ではITの仕事が天職だと思っています。

西本:研究所や販売現場での経験は、IT部門でどのように活かされていると感じますか。

小椋:常に全体を捉えて最適解とは何かを考える、「全体最適」のアプローチを意識するようになったことです。例えば、あるプロジェクトでは、スタートを担当する部門が良かれと思って決めた仕様が、お客さまに商品を販売する段階で使いにくさにつながるなど、ちぐはぐな結果になることがありますが、そういった一部のメリットが全体のメリットにつながらない経験は活きていると思います。

株式会社ラック 代表取締役社長 西本 逸郎

西本:IT部門がシステムを更新する主な目的は、セキュリティアップデートやシステム運用の合理化です。しかし、システムの更新が特定部門にとっては業務の足かせになることがあるというのは、ITの世界ではよく言われることです。

小椋:システムは業務の根幹を支える存在です。ですから、IT(の運用)を優先した結果、業務の足を引っ張ることがあってはなりません。

IT部門に配属されて一番面白いと感じたのは、ITは業務を効率化するだけではなく、業務の流れ自体を変えてしまうものだと気づいたときです。新しいシステムに刷新すると、システムの流れに沿って業務の流れが変わる。つまり、IT部門が業務フローとプロセスの中身を理解して新しいシステムを構築すれば、業務全体の最適化ができるのです。

こうした作業をスピード感を持って柔軟に実施するには、システム開発を外部委託していては絶対にできません。だからこそ、システムの内製化にこだわったのです。

「業務コンサル以上に業務コンサルであれ」という信念

西本:システムの内製化にこだわった、その真意は何でしょうか。

小椋:IT部門はITスキルを身に付けることも大切ですが、最も大事なのは、「会社全体の業務を知る」ことです。私はIT部門のメンバーに「IT部門は業務コンサル以上に業務を知らなければいけない」と口を酸っぱくして言っています。

今、すべての業務はシステム上で流れていますね。ですから、IT部門こそが業務間の連携を理解しているし、理解すべきなのです。そのためには、積極的に各事業部とコミュニケーションをとって業務を理解し、課題を見つけて解決する方法を考えなければなりません。ユーザーの声に対して柔軟に改善できる環境を構築するためには、内製化が不可欠だったのです。

西本:「業務コンサル以上に業務コンサルでなければいけない」という信念はすばらしいですね。企業のIT部門が業務を理解する重要性は、セキュリティベンダーの立場でも実感しています。

実は最近、お客さまとのコミュニケーションが難しいと感じることが多くなっているんですね。私たちのカウンターパートは企業のIT部門の方々です。しかし、その方たちが自社の業務を十分に把握されていない。そうなると、私たちセキュリティベンダーに何を発注したいのかが曖昧になってしまうのです。

私たちはセキュリティコンサルタントですが、業務コンサルタントではありません。ですから、小椋さんのような信念を持った方がIT部門の指揮を執っていらっしゃることは、企業としてとても大きな財産だと思います。

小椋:ありがとうございます。でも、裏を返せば"業務コンサル"として足りていないからこそ、課題意識があるとも言えるのですが......。

西本:ご謙遜を(笑)。今、御社の経営層にとってIT部門はどのような存在なのでしょうか。

小椋:少しずつではありますが、「経営の一部」だと認識していただいていると感じています。以前はバックヤードとして決してプレゼンスの高い部門ではありませんでした。社内の各部門もIT部門に頼らず、自分達でシステムを構築するような「シャドーIT」も見受けられる状況だったのです。

西本:それをコツコツと改善していったのですね。

小椋:はい。最初は御用聞きのように「お困り事はありませんか?」と各部門を回りました。同時に自分達も業務を軸としたITのあり方を考え、ノウハウや知見を蓄積していくように努めました。そうした地道な努力の結果、IT部門から「そのお困り事は、こういうふうに改善しませんか」と提案できるようになったのです。

株式会社コーセー 執行役員 情報統括部長 小椋 敦子

西本:多くの企業は「ITはアウトソースするもの」という経営方針を採ってきました。その結果、ビジネスの俊敏性や柔軟性、最適化といった部分で遅れてしまっています。しかし、小椋さんは「ITは経営の一部である」という確固たるポリシーを持ち、会社全体に浸透させていったのですね。

小椋:経営層もITの重要性を理解していただいています。とはいえ、やることは山積しています。現在の私の課題は「標準化」と「可視化」です。過去に開発したシステムをドキュメントとして残し、すぐに参照できるようにすること。そして、ガバナンスとポリシーを策定して運用システムを作ることです。これにより、似たような機能をいくつも開発するといった無駄を最小限に抑え、「ユーザーの課題を解決するIT」にフォーカスできると考えています。

雑談が生まれる職場環境を模索

西本:IT部門のチーム作りで心掛けていることはありますか。

小椋:現在、IT部門は2拠点にあるのですが、来年度には本社に統一して1拠点にします。場所が離れていると、何かあったときにミーティングをしようと思ってもすぐにはチームメンバーが集まれません。もちろん場所だけの問題ではありませんが、ユーザー部門の近くにいて、何かあればすぐに話ができる環境は重要です。

西本:社員間のコミュニケーションはどのようにされていますか。

小椋:雑談をマネジメントするように工夫しています。業務の効率化や働き方改革による"ムダの見直し"という意味で社内の雑談が少なくなっていますが、これは間違いだと思います。雑談ってとても重要なんですよね。その意味でも、雑談ができる環境を作りたいと考えています。

西本:分かります。例えば、昭和世代におなじみのいわゆる「タバコ部屋」は情報交換の場所でした。タバコ部屋には各部門の喫煙者が集まって、他愛ない雑談をしていたものです。そうすると、ちょっと他部門の意見を聞いてみたいというときに、「お知恵拝借」と気軽に相談ができました。

小椋:そうですね(笑)。

西本:今の時代なら、タバコ部屋に代わるような、「集中力が途切れたとき、気分転換にふらりと立ち寄れる場所」を設けることは、企業にとってもメリットがあると思います。

小椋:社員同士のコミュニケーションを大切に考えている企業では、フリースペースを増やしたり、フロアの各所にコーヒーサーバーを置いたりと、気軽に雑談ができる空間を作るように工夫しています。コーセーの本社にも食事や仕事ができるフリースペースのような場所を設けています。今後はこうした空間をもっと増やしていきたいと考えています。一度でも顔を突き合わせて話をすることは大切です。「ちょっとお願い!」と頼み事をするにも、相手の人となりが分かり、人間関係が築けていないと無理なんですね。

株式会社ラック 代表取締役社長 西本 逸郎

西本:おっしゃる通りです。一見無駄に見える雑談が、実は業務の効率化に結び付いているのです。ちなみに、以前ラックで、空いている机の上に殻付きピーナッツを置いていたことがあるんです。ピーナッツの殻をむいている間はそこに留まりますよね。それをきっかけに雑談が発生するともくろんだのですが......。

小椋:どうなりました?

西本:みんなが留まるところまでは成功したのですが、無言で殻をむくので会話が生まれない。これは失敗しました(笑)。

プロフィール

株式会社コーセー 執行役員 情報統括部長 小椋 敦子

株式会社コーセー
執行役員情報統括部長
小椋 敦子(おぐら あつこ)
1988年、研究所に研究員として入社。
翌年、全社の新規プロジェクトの立ち上げに参画。
出産後に同研究所・システム部門に異動し、2007年より現部門に移動。
2018年から執行役員情報統括部長として、情報統括業務を推進中。

株式会社ラック 代表取締役社長 西本 逸郎

株式会社ラック
代表取締役社長
西本 逸郎(にしもと いつろう)
1986年ラック入社。2000年にセキュリティ事業に転じ、日本最大級のセキュリティ監視センター「JSOC®」の構築と立ち上げを行う。様々な企業・団体における啓発活動や人材育成などにも携わり、セキュリティ業界の発展に尽力。

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