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ラックが目指す、便利さだけではないスマートシティの実現に向けて

新規事業開発部の又江原です。

最近お客様から頂いた声をご紹介します。

「スマートシティ構想......?ラックってセキュリティの会社じゃなかったの?」
「ベンチャー投資事業って本当にやっていたの??」

スマートシティ/スーパーシティに向けた新しい事業構想(town)を発表、さらに信州大学発のベンチャー企業であるAssistMotion株式会社へのベンチャー投資を行った発表をしたことで、お客様がラックに対する新しい印象をもたれたのではないかと感じています。

これらの活動は一見バラバラのものに見えるかもしれませんが、1つの目的に向かっています。その目的について、ベンチャー投資の側面からお話しします。私たちの新しい取り組みを、ぜひ多くの方に知っていただけると嬉しいです。

ベンチャー投資で、着るロボット「curara®」が製品化へ踏み出す

2020年10月28日に、AssistMotion株式会社が開発している着るロボット「curara®(クララ)」の製品化に向けた活動を発表*しました。製品名の由来は......、ご想像の通り?アルプスの少女ハイジのクララです!本当に。この発表は多くのメディアに取り上げていただき、発表以降AssistMotion社への問い合わせも急増しています。

* ラック、コーポレートベンチャーキャピタル第1号案件として、 AssistMotion株式会社への投資を実施

プレビュー版の「curara®」を装着したところ。製品版は2021年夏頃に登場する予定。
プレビュー版の「curara®」を装着したところ。製品版は2021年夏頃に登場する予定。

「curara®」は、高齢者をはじめとした身体動作に不自由さを抱える人々の自立的な行動をサポートする、「可動性」を広げるためのウェアラブルロボットです。日本が超高齢化社会を迎えることは確実である中で、「curara®」の普及により、高齢者になっても行動範囲を変えることなく、自分の足で歩けるようになることが期待されます。

ちなみに、大山詣りで必ず通る「こま街道」や、八方尾根登山でも「curara®」の使用試験をしています。階段が連続する場所や山道でも使えると、年齢を重ねても体を動かすことに対して億劫にならずにいられそうです。

セキュリティの会社がベンチャー投資に踏み切った理由

ラックはセキュリティを主な事業とした企業として知られていますが、その事業の目的は「安心安全で快適な社会をつくること」です。私が所属する新規事業開発部の事業開発目的も、「街全体を守る」ことを想いとして掲げています。その目的のために「town」構想を発表し、実現に向けて動き始めています。

ところが、私たちが実現しようとしている事業は街のIoTインフラ基盤としての事業で、その先にある地域住民や、地域事業者に直結する価値を提供する仕組みや、各地域での現実に課題を感じていました。

基盤を実現できたとしても、どのように高齢者や身体が不自由な方の生活そのものをサポートするのかなど、地域住民に最も近いところに存在すべき多くの機能が欠けていたのです。持続的な事業として実現できていないケースが多いことが、新規事業開発部が発足してから2年で痛感した現実でした。

ラックはいわゆる「モノづくり」企業ではありませんので、その課題に対して見ていることしかできませんでした。そこで、2018年に組成したCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を活用して、我々では実現できない機能を、ベンチャー投資という手段をもって実現していくことを決めました。

ベンチャー投資で実現したいこと

地域社会の課題は、高齢者問題だけではなく、防災・減災・防犯、インフラの老朽化、交通や医療の整備、そして地域での産業不足など、多くの課題があります。これらの課題を解決する1つの取り組みがスマートシティ/スーパーシティの実現と、各地域に必要となる住民サポート機能の展開と捉えています。

ラックはそれらの機能を見守り、予防していくIoTインフラ基盤として「town」の実現に向けて活動を継続しますが、より多くの機能の実現に関しては、継続して各地域でのベンチャー投資事業を進めて、地域活性化に参画していきます。

今回、AssistMotion社の「curara®」製品化に参画し、この製品の安全性担保やIoT化実現などの面で、セキュリティ企業としてのラックが価値を発揮しています。また、各地域での利用を遠隔で見守る基盤を提供していくことで、製品の更なる機能向上、運用・保守に関わる雇用を各地域で創出できることを目指します。

「curara®」を利用する人、関係する人がより安心して活動でき、単に便利さだけのスマートシティではなく、街全体に活気をもたらす本来のスマートシティの実現の一端を、ラックが担えるのではないかと考えています。

さいごに

ベンチャー投資事業の第1号として、「curara®」の製品化に参加することができました。今回はアシストスーツという領域での取り組みでしたが、各地域の多くの課題解決につながる機能の開発には無限の可能性があると感じています。その企画、モノづくりに関しては、国内において産学官含め、多種多様なパートナーシップの構築が重要と考えています。今後も引き続き、新規事業開発部の活動にご注目ください!また、お気軽にご相談いただければ幸いです。

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