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IoTを活用する「リモートサポート」がテレワーク後の新たな働き方を広げる

テレワーク旋風は過ぎ去って

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、依然として社会や個人生活に大きな影響を与え続けています。ただし、2020年も終わろうとしている中、同じコロナ禍とはいえ、3月~6月当時のあまりにも混乱していた状況とはさまざまな点で状況が異なってきています。例えば、当時は社会全体が新規感染者数の日々の発表に一喜一憂していましたが、最近は関心がやや薄くなっているように見えます。

「ニューノーマル」(新常態)と呼ばれる新しい社会の在り方が定着しはじめたことで、社会や個人は、コロナ禍の中にあっても着実に「次」を見据えています。

われわれTeamViewer製品担当チームも、そんな社会の動きを肌で感じることがあります。図はTeamViewerに関するラックへのお問い合わせ数の推移ですが、4月~5月をピークに最近は少し落ち着いてきました。4月ごろに届いたお問い合わせの大半は「TeamViewerを使ってテレワークを実現したい」という内容でした。TeamViewerは、専用のサーバ設備などを必要とせずに、購入してすぐに利用できるため、迅速なテレワーク体制の構築に最適な製品という評価をいただきました。しかし、そういった波も、6月ごろには収束の兆しを見せていました。

TeamViewerに関するお問合せ件数の推移。緊急事態宣言の時期をピークに、6月以降は収束の兆しを見せていた。

収束に向かった理由は2つあり、1つはTeamViewerをはじめとする関連製品によるテレワーク体制の構築が、企業において一段落したことです。もう1つは、自粛レベルの引き下げとともに広がり始めた「ウィズコロナ」の考え方です。社会がニューノーマルを受け入れ、テレワークが定着する一方で、ソーシャルディスタンスの確保や、さまざまな感染予防策を徹底しながら働くウィズコロナの考え方が浸透し始めたことを示唆しています。

リモートワークをさらに進める働き方のキーワード「リモートサポート」

一般にテレワークとは情報通信技術を活用し、時間や場所の制約を受けずに、柔軟に働く形態などと説明されます。一方で、2020年の春先にわれわれに問い合わせを寄せた企業の多くは、もう少し狭義に「遠隔地から自身の管理する情報資産にアクセスして、それを利用、閲覧、編集することで業務を遂行できるようにする」といった意味でテレワークを定義していました。

われわれTeamViewerチームはこういったニーズそのものや、それを実現するための機能を「リモートワーク」と呼んでいます。われわれはTeamViewerを、このリモートワークのためのツールとして、多数の企業に導入したわけですが、実はTeamViewerがもともと、こうしたリモートワークとは少し異なる目的で開発された製品だったのをご存じでしょうか。

TeamViewerは、独TeamViewer社が、自社のビジネスに活用するためにツールを設計・開発したところから出発しています。このツールは、遠隔地で稼働しているサーバ機などを、現地に足を運ぶことなく効率的にメンテナンスするために活用されました。こういったサポートや保守運用などを目的にした機能を、われわれは「リモートサポート」と呼んでいます。

リモートワークが、自身の保有する情報資産にアクセスすることを目的にするのに対して、リモートサポートは自身の所有していない(あるいは管理を委託された)情報資産にアクセスすることを目的にしているケースが多いという点が異なります。

リモートアクセスとは?「リモートワーク」と「リモートサポート」の違い

直近のコロナ禍を前提にすれば、企業や社会がまず必要としたのは、リモートワーク、つまり、最低限のビジネス活動を、ICTの活用によって実現することでした。それは現時点において十分な広がりを見せたといえます。もちろん、これからリモートワークの体制を整える企業も少なくはないですが、そういった企業も含め、リモートワークを肌で感じた企業の多くが、その先にもう1つの新しい働き方として、リモートサポートを視野に入れ始めています。

リモートサポートの価値 その1:現地出向や輸送修理の時間とコストを削減

IoT(Internet of Things)は多くの皆さんが既にご存じでしょう。家庭や工場、オフィスなどのさまざまな環境に、インターネット接続できるデバイスを設置して、生活やビジネスに新たな価値をもたらす試みです。

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TeamViewer IoT

しかし、そういったデバイスは、さまざまな環境に設置されるため、万が一故障やトラブルが発生すると、修理にしろ、交換にしろ、現地に技術者が出向くか、デバイスをメーカーに輸送して修理するなど、大きな手間が発生します。こういったIoTビジネスで、リモートサポートが注目されています。

TeamViewerのような製品を活用することで、不具合の発生したデバイスにリモートから保守やサポートを行い、設置場所に関わらずトラブルを解決し、不要な時間や輸送コストを削減できます。

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TeamViewer IoT

リモートサポートの価値 その2:教育現場でのICT活用

文部科学省の推進する「GIGAスクール構想」は、国内のすべての教育を受ける小中学校の児童にICTデバイスと十分なネットワーク環境を提供し、それにより児童や教師の力を最大限に引き出すことを目的とした教育改革プロジェクトです。諸外国に比べ教育へのICT活用が遅れているといわれている日本では、これらを早急に進めることが望まれています。

コロナによって集合学習が難しくなった教育現場では、児童のリモート学習のプラットホームとしても併せて注目を集めています。実は、ここ最近、TeamViewerに関する問い合わせの中にも、GIGAスクール構想に関するものが増えてきています。

GIGAスクール構想を推進することで、児童の学習基盤が紙の教科書やノートから、ICTデバイス(PCやタブレット)に変化していきます。それに伴って、ICTデバイスやネットワークにトラブルが発生すると、子供たちの学習機会が失われてしまうというリスクが出てきます。

紙の教科書やノートであれば教師が対応できますが、PCやタブレットのトラブルをすべて教師が解決するのは、負担も大きく、現実的に困難です。ましてや、徐々にニューノーマルが定着する中で、集合学習の割合は減り、リモート学習の割合が大きくなる傾向があり、トラブル時のサポートを現地で行うのは移動時間や対面による感染リスクを考えると難しいといえます。

そこで、TeamViewerを利用すれば、トラブル時のサポートを遠隔地から、タイムリーに実施することで、児童の教育機会の損失を最小限に抑えられます。さらに、対面による感染リスクを減少させ、教師のサポート負担の増加を防ぐという趣旨で導入を検討する問い合わせが増えているのです。こういったTeamViewerの活用方法こそ、ニューノーマルに向けた新たなビジネス活用であるリモートサポートの一例と言えます。

おわりに

コロナ禍におけるリモートワークの手段として大きく脚光を浴びたTeamViewerですが、元来リモートサポートを目的に設計・開発された製品です。リモートワークとしての活用がビジネスを守ることを目的とするならば、リモートサポートとしての活用はビジネスに新たな価値を生み出す攻めにつながるものです。

今は、厳しいビジネス環境ではありますが、そういった中で培った新しい価値観やノウハウをうまく活用することで、この環境の中でこそ生み出せる新しい価値を見つけられるかもしれません。是非、あなたのビジネスで、リモートサポートの活用を考えてみませんか。

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TeamViewer IoTはインターネット接続するIoTデバイスを遠隔地からメンテナンスできるサービスです。

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