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キッザニア監修の職業体験イベントに、ラックテクノセンター北九州が初出展(後編)

テクノセンター北九州に所属する北です。

北九州市を拠点に地域の「安心・安全」を守るため、自治体や学校、地域事業者と連携して様々な活動を進めています。今回は、その活動の一環として出展したイベント「Out of KidZania in 北九州ゆめみらいワーク2025」(以下、本イベント)の後編として、準備の裏側や取り組みに込めた私たちの想いをお届けします。

北九州で独自コンテンツの開発プロジェクトを立ち上げる

本イベントへの出展を決めたのは2025年の夏ごろでした。これまで職業体験イベント「北九州ゆめみらいワーク」への出展実績はありましたが「Out of KidZania」は初めてであり、1回45分のプログラムを設計する必要があります。体験を通してこども達に楽しく学んでもらうため、設計方針を次の2点に整理しました。

  • SNSなど身近なテーマのクイズで導入部分をつくる
  • 導入後には、手と頭を使う深掘り体験を行う

導入部分としてまず取り組んだのは、サイバーセキュリティと情報リテラシーに関するクイズゲームの開発です。テクノセンター北九州でプロジェクトを立ち上げるとエンジニアが快く参画してくれ、プロジェクトリーダー・開発メンバー・アドバイザーの計7名体制で始動することになりました。

メンバーはそれぞれ主業務を抱えており、イベントまでに完成できるか不安もありました。しかし、リーダーが工数を算出し明確なスケジュールを策定してくれたことで、先を見通しながら進めることができました。さらに、限られた時間で成果物を完成させるため、開発は下記の通り進めることにしました。

  • 期日前にプロトタイプを制作しテスト実施、フィードバックを反映
  • 毎週の定例ミーティングで進捗確認と課題解消を徹底
毎週実施していた開発定例ミーティング
毎週実施していた開発定例ミーティング

私がエンジニアではないため、技術的な知見が乏しく戸惑う場面もありましたが、メンバーのアドバイスや提案に支えられ、とても心強かったです。

ゲームの構成や背景デザイン、キャラクター制作には、AIをフル活用しました。「北九州らしさを取り入れ、こども達が楽しめるストーリーにしたい」という想いをAIと対話を重ねながら、試行錯誤を繰り返しました。最初は苦戦しましたが、何度もやり取りしプロンプトを工夫することで理想の形に近づけていきました。AIとの対話を通じて新しい発見もあり、完成したときの達成感は格別でした。

制作したクイズゲームの画面
北九州ならではの要素(観光名所など)を取り入れたクイズゲーム
開発メンバーがゲームの動きを確認
開発メンバーがゲームの動きを確認

ICT利用環境啓発支援室と共に取り組む

深掘り体験の設計にあたっては、KCJ GROUPにもヒアリングを行い、「キッザニアではこども達に気づきを得てもらうことを重視している」という考えを共有いただきました。

この方針を踏まえ、社内のサイバー・グリッド・ジャパン ICT利用環境啓発支援室(以下、同室)に監修を依頼しました。同室では産学官と連携しながら全国各地で情報リテラシーの啓発活動を実施しており、心強いパートナーになるのではと考えたからです。

イベント前半は中高生の来場が予定されていたことから、同室の助言をもとに「OSINT(Open Source Intelligence:オープンソースインテリジェンス)体験」を実施することにしました。架空のキャラクターが発信したSNS投稿を手がかりに、「キャラクターが北九州市内のどこにいるのか」を推理する内容です。

中高生に情報を読み解く面白さを感じてもらい、情報を扱う際のリスクに気づいてもらいたいと考えました。その想いを実現するため、関係メンバー達と10回以上の打ち合わせを重ね、納得いくコンテンツを仕上げていきました。また、体験で使用したSNS投稿の画像生成でもAIを活用し、リアルさを追求しました。

AIで生成したSNS投稿風の画像
AIで生成したSNS投稿風の画像

細部までこだわった、小学生への体験の届け方

最終日の来場者は小学生が中心でした。題材選びに悩みましたが、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の情報などを参考に、「安全なパスワードをつくる体験」を実施しました。タブレットやスマートフォンに触れる機会が増えているからこそ、身近なテーマとして自分事につながると考えたためです。

しかし、社内でリハーサルを実施した際「いきなりパスワードを作成することは小学生にとって難しいのでは」という意見がでました。そこで、体験の設計を見直し、段階的に理解できる構成としました。まずは英字・数字・記号の色別のカードを使い、文字の組み合わせを考えてもらいます。そのうえで、並べ替えたカードをもとに実際にパスワードを考えてもらう流れにしました。

さらに、OSINT体験とパスワード体験どちらも、気づきを持ち帰ってもらえるようにワークシートを用意しました。「楽しかった」で終わらせず、体験後に振り返り、家庭で話題にしてもらうことで、日常生活の中でも気づきに繋げられるよう意識しました。体験で使うカードやシートなどのツールは悩みながらも細部までこだわり、イベント前夜までブラッシュアップを重ねました。

体験用に制作したカードツール
体験用に制作したカードツール
「気づき」を持ち帰ってもらうためのワークシート
「気づき」を持ち帰ってもらうためのワークシート

さいごに

初めての「Out of KidZania」への出展と、一からコンテンツをつくり上げる挑戦は、私たちにとって大きな学びになりました。こども達に「気づき」を届けるために考え抜いたことで、自分たちの仕事の本質や、その価値を改めて整理し、振り返る貴重な機会になったと感じています。

参加したメンバーからは、「普段の業務とは異なる経験ができて良かった」「次回はこういった事に取り組みたい」と前向きな声があがっています。ICT利用環境啓発支援室との連携が強まり、さらにテクノセンター北九州全体としての結束力も高まったように思います。

今回の取り組みを通じて、テクノセンター北九州の強みを再認識しました。テクノセンター北九州は技術の拠点であり、専門性と意欲を兼ね備えたエンジニアが数多く活躍しています。地方に拠点があるからこそ、エンジニアとともに地域に根差した活動ができる。その価値を、本イベントへの出展を通して実感しました。

今後も、「安心・安全な地域づくり」への貢献を目指して、ここ北九州から活動の輪を広げていきたいです。

プロフィール

北 絵美理

北 絵美理
数年前にUターンし、北九州市を中心とした地域で自治体や事業者さまと連携した活動を進めています。

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