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ラック特別協賛の映画『レッドシューズ』監督インタビュー~信じられる社会とは「愛」がある社会だ!

ラックが特別協賛した映画『レッドシューズ』が、2023年2月24日に全国公開されました。この映画は北九州を舞台に、人々に支えられながら何度も困難に立ち向かうシングルマザーと娘の絆を描く物語です。今回は制作の指揮をとった雑賀監督に、映画の発想や撮影地、ラックのパーパスなどについてお話を伺いました。

雑賀監督へインタビュー

映画『レッドシューズ』の監督、雑賀 俊朗(さいが としろう)氏
映画『レッドシューズ』の監督、雑賀 俊朗(さいが としろう)氏。福岡県北九州市の出身です。

Q. 映画『レッドシューズ』の発想はどこから生まれたのでしょうか?

昔に観た2つの映像作品から着想を得ました。

1つ目は、高校時代に観た「ロッキー」という映画です。高校時代にラグビー部に所属していたのですが、腰を痛めて休んでいる時期があり、その時に観て感動しました。工場地帯である地元の北九州は夜のライトアップがとても綺麗なので、「いつかロッキーのような映画を北九州で撮影したい」と感じていたのです。

2つ目は、あるボクシングのドキュメンタリーです。40歳近い女性チャンピオンが20歳の実力ある挑戦者と戦うことになりました。前評判では挑戦者の圧勝。チャンピオンは家族から身体のことを心配され、試合の前に引退した方がいいとまで言われます。しかし、子どもからの「戦う姿を見たい」という一言で試合への出場を決意。結果は負けてしまいますが、とてもいい試合で感動しました。

北九州を舞台にした「ロッキー」のような映画を作りたい気持ちと、ドキュメンタリーのような映画を作りたいという思いが交錯し『レッドシューズ』を撮影しました。

Q. 本作品はすべて北九州でのロケでした。ラックも東京が本社ですが、北九州にも支店があり活発に活動しています。どのような印象を北九州にお持ちですか?

映画制作スタッフから「これはギネス級ですよ」と言われるほど毎日差し入れが届き、北九州の人の温かさを感じました。また、北九州は日本で最初にフィルムコミッションという、映画撮影のサポートをする団体に参加した地域です。エキストラさんは撮影の参加にとても慣れているので、いいカットが撮れるごとにスタンディングオベーションが起きました。ハリウッドのような光景で、日本では滅多にないことです。北九州での撮影が自分の中で宝物になったと感じました。

Q. 地方発映画にした理由はありますか?

『レッドシューズ』に関しては、私の地元である北九州で撮影すると最初から決めていました。地元での撮影となると、すでに知っている場所や思い入れのある場所を選ぶことがあるかもしれません。しかし、フラットな目線で北九州の良さを表現するために、地元ということを忘れて撮影地を探しました。

北九州には旦過(たんが)市場※1と堀川※2という地区があるのですが、何年後かにはなくなると言われることがあります。私は、映像を観た人はその時代・その場所に戻れると考えているので、旦過市場と堀川を映像で残しておきたいという気持ちもありました。物語がありそうな日本の端が好きで、都会だけでなくて地方が盛り上がらないと日本の活性化につながらないと考えています。そのためか、私の他の作品も地方発となることが多いですね。

※1 小倉北区魚町にある市場。北九州の台所とも呼ばれている。大正時代のはじめ、隣接する神獄川を昇る船が荷をあげ、商売を始めたことから始まったと言われている。

※2 八幡西区楠橋寿命から中間市、水巻町を経て八幡西区の洞海湾に注ぐ、遠賀川水系の川。堀川運河とも呼ばれている。江戸時代に開削された人工の河川で、遠賀川から舟を通すことや水害防止のために建設が進められた。

Q. 主人公である真名美はシングルマザーでボクサーという設定ですが、ラックも子育てをしながら仕事ができる環境を整えています。シングルマザーや子育てをしながら働いているママさんについて想いはありますか?

映画業界にはシングルマザーで働く人もいて、実際に働き方などの相談を受けることがあります。私たちはそのようなママさんのサポートをしたいと考えていました。子育てだけでも大変なのに、さらに働くとなると本当に忙しい生活を送っていると感じています。自分がサポートできることは何だろうと考えたとき、苦労しているママさんを少しでも勇気づけられる作品を作ることだと考えました。これは『レッドシューズ』からのメッセージでもあります。

Q. ラックのパーパスに「たしかなテクノロジーで『信じられる社会』を築く。」とあります。監督にとっての「信じられる社会」とはどのような社会でしょうか?

「愛」がある社会です。愛がなくては、社会を信じることができません。例えば、戦争が起きて相手を敵対するような社会では、何も信じられなくなります。愛によって土台がしっかりできれば、信じられる社会が成り立っていきます。特に日本人は「愛すること」よりも「どうやって愛するべきか」という方法を意識し過ぎる傾向がありますが、方法よりもまずは人を愛することが先です。これは『レッドシューズ』で表現したかったことの一つです。

また、周りの人から支えられるという愛も「信じられる社会」にとっては大切です。ここ数年はコロナの影響もあり、生活が一変して痛みを伴った方が多くいらっしゃいます。さらに北九州の旦過市場では昨年、大きな火災が2度も立て続けに発生しました。コロナの影響もあって店をたたむ人もいて、多くの人が気落ちして社会を信じることが難しかったでしょう。しかし、北九州で先行上映した『レッドシューズ』の主人公が、周りの人から支えられ何度も立ち上がる姿を観て、北九州の人から「また頑張ろうと思えました」という声を聞けたときは本当に嬉しく感じました。映画は作りあげるメンバーの喜びだけでなく、映画を観た人も勇気づけられるという醍醐味があります。

Q. 最後に映画の見どころをお願いいたします。

主人公が周りの人たちに支えられながら、何度も立ち上がるところです。今の時代はそれが一番大切だと考えています。人は一人では生きていけませんので。すでに観た人からは「家に帰ったら子どもを抱きしめようと思います」という嬉しい言葉をいただいています。ラックのパーパスのように、支え合って幸せでいられるような「信じられる社会」を、もっとこの映画を通じて広めていきたいです。

おわりに

映画『レッドシューズ』監督、雑賀 俊郎氏と場面写真
映画に登場するリングマットには、ラックのロゴマークがプリントされています。

ラックでは、北九州テクノセンターを開設して以来、北九州市や地場企業のみなさまと一緒に地域の活性化に取り組んでいます。映画『レッドシューズ』への協賛がさらなる地域活性化や、様々な困難を乗り越え夢の実現に向けて努力する方々のサポートとなることを期待しています。『レッドシューズ』は新宿ピカデリーをはじめ全国で公開が始まりましたので、ぜひご覧いただけると幸いです。

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