アウトライン
社名の由来
社名の元となった「Little eArth Corporation」は、世の中でインターネットがまだ実用化されていない約30年前、旧ラックの創業者 三柴元(故人)が、「将来の世界の変化を見据え、ネットワーク社会が進展することで地球が時間的にも空間的にも小さくなっていく」ことを予見し、命名されました。
"グッドラック"や"ラッキー"など響きが良いため、"eArth"は2文字目の"A"を取って、「LAC(ラック)」の社名となっています。
あゆみ
現ラックは、1986年にシステム開発会社として設立した「旧ラック」と、1987年に設立し金融機関の基盤システムの構築・運用を手掛けてきた「エー・アンド・アイ システム(A&I)」の2社が2007年に経営統合し、さらに2008年にサーバやネットワーク機器を仕入・販売する「アイティクルー」が加わった後、2012年に3社が事業統合して今に至っています。
1995年、日本でまだインターネットが普及しておらず、サイバーセキュリティの必要性が認識されていないなか、旧ラックが他社に先駆けて情報セキュリティ事業を開始。セキュリティ事業は赤字が続きましたが、創業者が「必ず必要とされる時期が来る」という強い意思のもと事業を継続し、10年後に黒字化を果たしました。その後もサービスを充実させ、セキュリティ対策サービスのリーディングカンパニーとして歩んできました。
またA&Iは、富士銀行(現みずほ銀行)の第三次オンラインの開発を手がけたメンバーを中心に、金融機関の基盤システムの構築・運用を手がけてきた経緯があり、現在のラックがSIサービスにおいて金融系の安定した顧客基盤を確保する経緯となっています。
事業紹介
他社に先駆けて始めたセキュリティ対策サービスと、独立系のITベンダーとして幅広い領域のSIサービスを提供しており、高い競争力を有する独自のサービスや大手企業を中心とした確固たる顧客基盤を有していることを強みとしています。
業界や地域特性にあわせた最適なソリューションの提供に向け、2018年4月より製販一体で対応する事業部制とし進化を続けています。セキュリティを切り口に両サービスを融合し、お客様のITによる変革「デジタルトランスフォーメーション」の実現に貢献しています。
市場における付加価値や成長力が高いのは、国内最大級のセキュリティ監視センター「JSOC®(Japan Security Operation Center:ジェイソック)」や、国内最高水準の知見を持つセキュリティエンジニア陣を擁した、総合的なセキュリティ対策サービスを提供するSSS事業です。
SIS事業が全体の売上高の約60%を占めますが、将来的に高い成長性が期待できるSSS事業に経営リソースを注力し、ビジネスの拡大に取り組んでいます。


業績推移
旧ラックとエー・アンド・アイが経営統合した翌年、規模の拡大を目指して翌年2018年にディーラー事業を継承。その後は利益体質強化に向けた取り組みが進められました。その間、SIS事業が利益を下支えしながら、SSS事業が拡大してきました。
2015年の日本年金機構の情報流出事件などからセキュリティ対策への意識が高まり、ビジネスが拡大しています。なお、IT市場においてセキュリティエンジニアが不足しており、中期経営計画『TRY 2021ステージ 2』においては、セキュリティ事業の中長期的な収益成長に向け、新卒採用を軸とした人員強化に取り組んでいます。
- セグメント利益は、全社共通費用を相殺する前の利益です。合計しても営業利益とは一致しません。
- 事業セグメントの変更は'15年3月期からですが、セグメント別の業績を比較するため、その前年度である'14年3月期も同条件で組み替えた場合の想定実績で記載しています。