2023年に新卒で株式会社ラックに入社したK.Sさん。現在はグループ会社の株式会社ラックテクノロジーズに出向し、銀行システムの開発現場でCI/CD(継続的インテグレーション・継続的デリバリー/デプロイメント)の展開・啓蒙を担当しています。
K.Sさんは、出向という環境をポジティブに捉え、若手のうちからマネジメント経験を積むチャンスとして活用しています。技術力とマネジメントスキルの両立を目指すK.Sさんに、現在の業務や出向を通じて感じた成長、今後のキャリアビジョンについて伺いました。
金融システムの「開発プロセス近代化」を支援するコンサルティング業務
ー現在担当されている業務について教えてください。
今は金融機関のシステム開発現場に対して、CI/CDという考え方を展開・啓蒙し、開発プロセスのアップデートを支援するプロジェクトに携わっています。CI/CDとは、アプリケーション開発のテストやデプロイといった各フェーズに自動化を導入していく考え方を指しており、手動操作してテストするのではなく、さまざまなツールを用いて自動化することを指します。お客様にアプリケーションを迅速かつ頻繁に提供できるようにしようという手法です。
現在関わっている金融機関には約900ものシステムがあります。その中の一部を対象として、ソースコード管理ツールを現在主流のものに移行したり、単体テストの自動化支援を行ったりと、さまざまな取り組みを進めています。また、部署間の調整や、マネジメント層に対する施策効果の報告も担当しています。具体的には、ハンズオン講座の運営や、マネジメント定例会議での進捗報告などですね。
ー業務の中で、ご自身はどのような立ち位置で働いていますか?
自分でコーディングを行うエンジニアというよりは、ツールの導入支援やQA対応、タスク管理を行う「コンサルタント」に近い立ち位置で業務を進めています。そのため、ここ数ヶ月はコードを書いていませんが、それでも各種ツールに関する知識は必要だと考え積極的に学んでいます。具体的には、実際にツールを触って動かし、仕様理解を深めたり、導入前に小規模で試してみるPoC(概念実証)も私たちの方で実施したりしています。
技術を学び続けるのは、口先だけの提案をしないためです。技術に触れていないと、自分の中の知識だけを根拠に推測で回答してしまったり、エンジニアと対等に議論できなくなったりする怖さがあります。そのようなコンサルタントはお客様の本質的な課題を理解することも解決することもできないと思っていて。そのため、私はまず、自分で手を動かすこと、その知識をベースに提案するコンサルタントでありたいと考えています。
入社2年目で「マネジメント」を経験。出向先で得られた成長機会
ーK.Sさんはラックからグループ会社に出向されましたよね。出向が決まったときどのように感じましたか?
正直、「出向」というものは小説やドラマの中の話だと思っていたので、「自分にもそういう話が来るんだな」というのが最初の印象でした。最初は給与面がどうなるのか気になり、上司に率直に確認したところ、変化はないとのことで安心したのを覚えています。今後のキャリアに関わる重要なことなので、遠慮せず踏み込んで相談できる環境があったのは良かったですね。
また、出向に伴ってマネージャーが変わりました。初めてお会いする方が上司になったので、最初は少し緊張しました。でも、最初の1on1で「こういったキャリアプランを描いているので、マネジメント側の業務を経験させてほしい」と率直に伝えたら、とても親身になって受け入れてくださったのです。今では仕事だけでなく、週末に一緒に食事に行くほど打ち解けています。グループマネージャーは人格的にも素晴らしい方で、メンバーへの気遣いもあり、私も気軽に話しかけられる関係性を築けています。
ー仕事をしていて特に成長につながった経験があればお聞かせください。
出向してから8~9ヶ月ほどは、私一人でそのプロジェクトを担当していました。一人で参加しているので、ビジネスパートナー(協力会社)さんの調達や管理業務など、マネジメントに近い業務を自分でやる必要がありました。
ラックテクノロジーズは少数精鋭の会社なので、「やりたい」と言えばマネジメント業務も任せてもらえる環境です。若いうちからそういった経験を積めていることは、チャンスだと捉えています。ラックグループ全体として、若手にさまざまな成長機会を提供してくれる会社だと思いますし、出向という形でこうした経験ができたのも、グループ間の連携があってこそですね。
親会社であるラックとグループ会社のつながりも深いと思います。私の同期はラックに所属していますが、いまでも仲が良く、先週末も「3年目が終わる」ということで忘年会を兼ねた同期会を開催しました。また、グループとして、1年目から5~6年目くらいの若手社員を集めて交流する会も定期的に開かれています。会社からも社員の交流に対する補助金も出ます。あと、ラックやラックテクノロジーズはサークル活動が盛んで、フットサルや野球、料理部など10以上ものサークルがあり、さまざまな方と気軽にコミュニケーションをとれる環境も整備されています。
技術とマネジメント両軸を強化したい。自身の強みを活かしたキャリアパス
ー将来的にはどのようなキャリアを目指されているのでしょうか?
マネジメントスキルを強化したいという気持ちが強いですね。今は一人でプロジェクトを進行していますが、将来的には協力会社の方や若手社員を率いて、チームを構築し、お客様に価値を提供する業務をしていきたい。そのため、グループリーダーやマネージャー、さらには部長といったポジションを目指しています。
マネージャー・管理職を志向するようになったのは、自分の強みを活かせる方向性を考えたからです。幼少期からプログラミングに触れてきた方々とは異なるバックグラウンドの私だからこそ、技術を極めるスペシャリストとは別の形で価値を発揮できるのではないかと。もう一つは、大学時代のサークルで会長をやらせていただいていて、人をまとめたり、人の意見を聞いたりすることが好きなタイプでした。話すことも好きだったので、それなら優秀なエンジニアたちを束ねて、より良いものを作っていく方面に進みたいと考えるようになりました。
ー 一方で、技術力の向上も諦めていないとのことですが、具体的にはどのような人材を思い描いているのでしょうか?
はい。技術がないマネージャーは説得力がないと個人的には思います。技術力が高い方は、マネージャーにどれくらいの技術力があるかをちゃんと見ています。少なくとも技術に強いメンバーに認められるレベルの技術力がないと、チームワークとしてうまくいかないんじゃないかと考えています。
今はコンサルティング的な業務をさせていただいていて、これはマネジメントに対して有利に働くと感じますね。ただ、現場でバリバリプログラムを書いている方々と比較すると、コーディング経験はまだ弱いです。コンサルティング業務を通じてマネジメント寄りのスキルが先に身についている感覚があるので、今後は技術面もしっかり強化していきたいと考えています。
そのため、技術力がつくプロジェクトを経験しつつ、その中でサブリーダーやチームリーダーを経験して、マネジメントスキルもつけていければいいなと思っています。技術力とマネジメントスキルを両立させ、お客様に価値を提供できる人材になりたいですね。
希望と異なる配属でも、経験を「自分の武器」に変える
ー入社前の志望と現在のキャリアについて、どのようにつながっているのかお聞かせください。
実は、私は元々セキュリティ側を志望してラックに入社しました。ラックはセキュリティに加えてシステム開発にも力を入れています。セキュリティはすべてのもののベースとなる知識だと考えていたので、システム開発の知見もあるラックで働くことで、より深くセキュリティを扱えるようになると思ったのです。
今はシステム開発の方に進んでいますが、その中でもセキュリティの視点は当たり前のように意識していますし、逆に「ここ、セキュリティ大丈夫かな」と気づける場面もある。将来セキュリティを扱う上で、貴重な知見を得られていると実感しています。
ーこの記事を読む読者の方に向けてメッセージをお願いします。
私もそうでしたが、新卒の方々はすごく具体的なイメージを持って就活をしていますよね。特にラック本体はセキュリティが強いので、「セキュリティをやりたい」「脆弱性診断をやりたい」という方が多いでしょう。目標や目的を持つのは大切ですが、会社に入って想定と異なる業務を担当することになったとき、戸惑いを感じる方もいるかもしれません。
私は、任された業務の中で、「自分が本当にやりたいことのエッセンス」を見つけていくことが大切だと実感しています。例えばある一つの言語を極めたいというエンジニア志望の方がいたとして、志望した言語の案件しかやっていない方と、幅広い業務経験をした方とでは、対応できる範囲が全然変わってきます。幅広い経験を持つ方が、より価値のあるエンジニアになれるのではないかと考えています。
だからこそ、ラックに入社をお考えの方には「視野を広く持つこと」をお勧めしたいです。最初は業務範囲を広げていき、最後に自分がやりたい方向に向けて収束していく。そういうイメージで仕事を進めることで、自分のやりたいことが見つかるはずです。ラックはキャリアパスが固定化されておらず、携われる範囲も広いので、成長できる環境が豊富な会社だと思います。
※掲載されている情報は、撮影当時のものとなります。