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#02

金融事業を中心にAI技術の新たな取り組みにチャレンジする金融事業部プロダクト開発グループ。(以下ProDevグループ)
AIに興味を持ったきっかけからこれからの未来について、ProDevグループの5人のメンバーが語ります。

MEMBERプロジェクトメンバー

ザナシル アマル

2012年にラックに入社。 現在はProDevグループのリーダーを務める。クレジットカードシステムのインフラエンジニアの経験を積み、その後新規プロダクト企画・開発に携わり、ProDevグループを発足。 主な所有資格:G検定、AWS 認定DevOps Engineer – Professional、Elastic Certified Engineerなど

松本

2013年ラックに入社。インフラエンジニアの経験を積み、その後データ分析基盤の構築に携わる。 ProDevグループでは、金融機関向けAI関連プロジェクトを中心に活動。 主な所有資格:E資格、G検定、Splunk Enterprise Certified Architect など

白川

2018年にラックに入社。銀行のシステム基盤の仕事に携わる。 現在はAI関連の研究開発を行うために某社の先端技術ラボへの出向中。 主な所有資格:E資格

小泉

2020年ラックに入社。新人研修後に銀行システム基盤プロジェクト参画、翌年現在のProDevグループに配属。 主な所有資格:E資格、AWS認定 Solutions Architect Associate、応用情報技術者など

西川

大学院修士課程にて数学を専攻。修了後、様々なIT関連の業務、特に直近において、IT資産の運用に関する業務とオフィスサービスシステムの運用に従事。 2021年10月にProDevグループに配属。 主な所有資格:E資格、G検定、LPIC 304など




※E資格:ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する資格。

STORYプロジェクトストーリー

AIの可能性に魅了されて参画。

- ProDevグループについて教えてください。


ザナシル ProDevグループはAI技術を生かし、新たな技術やサービスを生み出すチームです。金融事業部の中にある組織のため、現在はメガバンクや証券会社など向けにAI技術を活用し、ビジネスの領域を広げようとしています。2019年4月に正式に立ち上がり、現在はこの5名がチームメンバーになります。このチームの特長の一つは、AIに興味を持ち「やりたい!」と手を挙げてくれた人たちが参画しているところです。


西川 私はまだこのチームに加入したばかりなので、みなさんがこのチームに入ったきっかけやAIに興味を持った理由を知りたいです。


小泉 入社1年目の研修で課題書籍を読む機会があり、それがきっかけでした。ある本の中で「データサイエンティストの人材が不足している」という一文を発見して、人材が不足しているということは今がチャンスかもしれないと思い、AIへの興味が膨らんでいきました。


松本 その本に出会わなければ、データサイエンストにはなっていなかったのかもしれないね。白川さんは入社当時からAIに興味があった印象があるけど、何がきっかけだったの?


白川 大学時代に心理学を専攻していたこともあり、人が生み出すデータにもともと興味がありました。あとは「AI」というキーワードが流行り始めた頃にちょうど就職活動の時期だったんです。人の仕事がAIに取って代わられるかもしれないという話題を良く耳にしていて、当時AIついては無知だったこともあり、取って代わられるならAIに携わる人間になろうと思ったのがきっかけでした。


松本 元々の専攻や時代の影響も大きかったんだね。


白川 そうですね。今は取って代わられるなんて思ってないですけどね(笑) 。ただ、就職活動中も現在も、私の中の大事な軸として、長期にわたって価値のある人間になりたいという想いがあります。最先端の技術であるAIに携わることで、より自分の価値を高めることができると思っています。


小泉 まだまだ未開拓の領域なので、自分の価値を上げるのにはぴったりですね。西川さんは大学院で数学を学んでいたと聞いたのですが、なぜAIの世界に進むことにしたんですか?


西川 さまざまな事情を考慮した結果、博士への道は諦めることにしたときに、それでも数学への興味は尽きることがありませんでした。近年のAIブームもあり、自分が学んできた数学を生かすチャンスな気がして、データサイエンスに従事したい欲求が強まったことが理由です。


ザナシル 興味を持ったきっかけはそれぞれですけど、みなさんAIの可能性を感じていたんですね。

技術力のあるラックだからできた不正取引の検知率94%。

-みなさんの具体的な活動について教えてください。


ザナシル 大きく分けると2つの活動があります。1つは大学との共同研究です。こちらはビジネスではなく、最先端技術の動向調査・技術検証という役割を担っています。ラックの強みであるシステム開発やセキュリティ事業に、AIをどう適応させていくか。これは私たちのミッションでもあります。そのためには、最新の情報を常に把握し、最適な形で応用できるようにしています。大学との共同研究でサイバーセキュリティ×AIについての論文を一緒に手掛けており、これから発表する予定です。2つ目には、ラックは1986年にシステム開発事業で創業し、金融系を中心に基盤システムやインフラ開発をしてきました。その強みを活かし、金融とAIをかけ合わせた新たな取り組みにチャレンジしています。その代表例が、2021年に発表した銀行と共同で取り組んだ「AIによる不正取引検知の概念実証実験」です。


松本 2021年5月から共同で取り組みはじめ、2021年10月に不正取引の検知率94%を達成したことを発表しました。この活動の背景には、年間の特殊詐欺被害額が285.2億円(令和2年、警察庁公表)にものぼり、過去最高となった平成26年(565.5億円)からは半減してはいるものの、依然として高い水準で推移している状況があります。高齢者を狙って連絡し、騙してお金を犯罪者の口座に振り込ませる手口、キャッシュカードを騙し取ったり、盗み取ったりして犯罪者がATMを操作する手口など、ATMを経由し不正に預金を引き出される被害が現在も多く発生しています。

西川 松本さんと小泉さんは中心メンバーとして活動をしていたと思うのですが、実際にどんなときにやりがいを感じましたか?


松本 データ分析の醍醐味でもあるのですが、データをもとに人がどういう行動をするのかを分析し、仮説を立てて検証していくことに面白みを感じます。検知率が1%でも高くなれば、より多くの人を助けることができるので、不正検知率94%という結果を残せたのは本当に良かったと思います。仮説を立てるにあたってはお客さまの知見も不可欠なので、お客さまのご理解、ご協力のおかげでもあります。


小泉 ラックにはFC3 (Financial Crime Control Center)と呼ばれる金融犯罪対策センターがあります。特殊詐欺やサイバー犯罪に関する情報を膨大に保有しているため、FC3とスムーズに連携が取れたことも、4ヶ月で成果を上げることのできた一つの要因だと思います。プレスリリースに掲載されたときは、活動が認められた気がして、とてもうれしかったです。


西川 金融の業務に詳しくて、技術力のあるラックだからこそ実現できたプロジェクトだったんですね。

技術力の秘訣は、継続的な学習とアウトプット。

-技術力を高めるために必要なことを教えてください。


松本 継続的に学習し続けることができるかどうかは大きなポイントな気がします。


小泉 最先端の技術を扱うチームなので、学習は大事だと思います。みんな自然とそういう意識を持っているのかもしれませんが、ここにいるほとんどのメンバーがE資格を取得しています。


ザナシル E資格は認知度もそうですが、国内の人工知能の資格としては最高難易度と言われています。入社1年目で小泉さんが取得したときは、優秀な人材がいると会社の噂になっていました。


小泉 ありがたいですね。AIに関心があったのはもちろんですが、ラックの場合は資格奨励金というものがあるので、それもE資格を受ける後押しになりました。

西川 ラックには技術者を育てる環境が整っているということですね。リーダーであるザナシルさんは技術力を高めるためには何が必要だと思いますか?


ザナシル 私はアウトプット力が大事だと思っています。AI技術の場合まだまだ未開拓な領域が多いので、吸収した知見や経験を発信することが重要だと捉えています。論文やセミナーの登壇などどんな形でも良いので、みんなでアウトプットをしていきたいですね。自ら情報を発信することで、また情報が集まってきたり、社内外問わず相談してくれる人や仲間ができやすくなると思っています。


白川 なるほど、だからいろいろなことに挑戦させてくれているんですね。


ザナシル そうですね。例えば白川さんはとてもAI関連の論文を発表していますし、西川さんは人に教えるというところが得意だと思っています。みなさんの個性を活かしながら、それぞれのアウトプットをしていき技術力を高めていきたいと思っています。

金融事業を超え、新たなステージへ。

-今後の方向性や目標について教えてください。


ザナシル ProDevグループとしては、現在AIの実証実験をいくつかトライしているので、それをもとに今後はオリジナルのプロダクトをつくっていきたいと考えています。その一方で、最先端の研究をすすめていきたいので、チームを拡大し3年後までに20名規模の体制にしていく予定です。みなさんはどうですか?


西川 まずは一日でも早くみんなに追いつきたいです。今まで座学を中心にやってきたので、実際の案件はもちろん、(Kaggleなどのコンペといった)実践的な経験をたくさん積んでいきたいですね。技術や知識を人に伝えることが私のミッションになっていくと思うので、その期待に応えられるようになりたい。例えば、全社員に向けたAI知識のインプットだけでなく、今後の産業において数学が必須となることが経済産業省から発信されていることもあり、会社としての数学力の底上げなどの貢献できたらと思います。 (【参考】「数理資本主義の時代 ~ 数学パワーが世界を変える ~」)


小泉さん 私もこのチームに参画して半年くらいなので、まずは一人前になりたいです。数年後には20名程度のチームになるということなので、そのときにリーダーとなってプロジェクトを進行できるよう統計学やデータ分析、ビジネススキルなどを身につけていきたいと思います。白川さんの今後の目標はどうですか?


白川 さまざまな分野の方と連携して、ラック独自のサービスをつくっていきたいと思っています。最近思うのは、一人でデータとにらめっこしても良いアイデアが出てこないということです。自分と異なる知見や価値観を持っている人を巻き込んでプロジェクトを動かせたら面白いと思っています。ラックはセキュリティに強い会社です。特にセキュリティ関連のデータを多く保有していると思うので、セキュリティ部門の方々とタッグを組んでサービスを生み出していきたいですね。


松本 他の事業やいろいろなプロジェクトとコラボができたら、ラック独自のものを生み出せそうだね。私たちのチームは金融事業部に所属していますが、私自身は金融だけでなくさまざまなことに興味があるので、他の分野のデータも見てみたいですね。全てのデータは人の意思と行動の結果なので、とても興味深いです。


ザナシル IoTやマシンデータなどたくさんのデータがあるので、やりがいがありますね。ラックの中長期計画として、「共創と挑戦」という言葉があり、セキュリティとシステムインテグレーションの事業共創によってきたるべき未来へ挑戦を続けるという願いが込められています。そういった意味ではAI技術はどの分野においても必要になってくるはずなので、近い未来ラックを代表する日本最大のセキュリティサービスのJSOC®︎やサイバー救急センターとの共創もあるかもしれないです。


松本 今後のProDevグループの活動が楽しみですね。